最新・人型ロボットと会話してみませんか? NTTデータ×三井不動産が川崎で実験開始

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2018年3月にリニューアルオープンする商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」で、興味深い実証実験が始まる。コミュニケーションロボット「Sota」を活用して来場者に買い回りの提案を行い、実際に回遊・購買行動にどう貢献するか検証するのだ。バックヤードの省人化を目的に導入されることが多かったロボティクス。今回はロボットだからこそ可能な、新しいコミュニケーションの形が試される。はたしてロボットは商業施設にどのような可能性をもたらすのか。実証実験を企画したNTTデータの鈴木秀一氏と、三井不動産の塩谷義氏、髙田徹夫氏、山田尚利氏に、本プロジェクトの狙いを語ってもらった。

 

鈴木秀一
NTTデータ テレコム・ユーティリティ事業本部 ビジネス企画室課長代理

鈴木(NTTデータ) ロボティクスは少し前からブームを迎えていますが、最近ではスマートスピーカーが普及し始めるなど、人とデバイスのコミュニケーションの形が確実かつ急速に変化してきています。企業も、社会の課題解決にロボットを役立てようと本腰を入れて動き出しています。こうした流れに、当社が蓄積してきたノウハウを活かしたいと考えて、今回実証実験をするに至りました。

塩谷(三井不動産) 昨今、AI、IoT、ロボット等のデジタル技術の進化は目覚ましいものがあります。我々はそれらがもたらす不動産の変質をいち早くとらえて手を打っていく必要があり、社内ではさまざまなデジタル技術を活用した実証実験を進めています。

塩谷義
三井不動産
ITイノベーション部 開発グループ長

ロボット領域では、今後の人材不足等を見据えた活用を進めており、ロジスティクス分野ではMFLP船橋にMFLP ICT LABOを開設し、物流業務の効率化・省力化等に資する先進的なICT関連製品を紹介しています。また、商業施設においては、ダイバーシティ東京プラザにて店舗案内サービスの実証実験や清掃ロボの導入に取り組んでいます。

今回の実証実験は、コミュニケーションロボットがお客様の性別、年代、目的に応じた店舗を提案するというもので、マーケティング領域への活用を探る新たな取り組みです。

一人ひとりに合わせた提案で「共感」を引き出す

鈴木具体的には、ラゾーナ川崎プラザ内の10カ所にコミュニケーションロボット「Sota」を設置します。お客様がスタートボタンを押すと、Sotaが性別や年齢層を推定。さらに来場目的を質問して、得られた情報をもとに、ラゾーナ川崎プラザに入っている約300以上の店舗から、おすすめの買い回り先4店を導き出して提案します。

今までロボットと人の対話は、家庭などの閉じた空間で、ロボット側は1台というのが一般的でした。公の場所で、しかも複数台を連携させるのは、当社としても新しい試みです。

山田(三井不動産)たとえば、「20代女性、洋服の購入が目的」なら、子ども服ブランドや壮年向けの落ち着いた店舗よりも、流行を取り入れたファッションブランドが嗜好に合う可能性が高い。お客様一人ひとりの属性に合った提案を行うことで、今まで気づかずに通り過ぎていた店舗への来店を促し、回遊・購買の促進につなげることが狙いです。

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「Sota」がこちら。可愛らしいデザインで親近感を生む。顧客にとっても、自分に合った提案をしてもらえる「特別感」が魅力的だ
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