2030年のCO2削減方法はこう変わる 爆笑問題×東大デザインラボが考察

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3Dプリンタを用いてつくられた「BIoT」デバイスのモデル。画面を覗き込むことで、地面から伸びた有機合成素材の中を伝わるファンガルネットワークにより、自然界の情報を知ることができる

爆笑問題は「BIoT」をこう見る!

小説家・水上勉がかつて向田邦子との対談で「東京がコンクリートで覆われても、地球にとっては”かさぶた”でしかない。地中には自然が広がっている」という主旨の話をしていました。地球の将来は悲観論で語られがちですが、BIoTのようにストレートな省エネ製品ではなくても、いずれその素材で建物を造れるかもしれない。それって人工物が自然そのものになり、地球と一体化するってことですよね。アンビリーバボー!(太田光)

BIoTは、SF小説に登場するようなアイテムですよね。昔から「大地の声を聞け」「地球が怒っている」とか、さまざまな表現で自然によりそう必要性がしきりに言われてきましたけど、本当に自然の声が聞こえるようになれば、とんでもない発明だな!と思いました。CO2排出量はもとより、自然の声が正確に視覚化されるとなれば、夢があるなと思います。災害や地震の予知に発展できたら素晴らしいですよね!(田中裕二)

デザイン×技術でイノベーションをもたらす
世界トップレベルのデザインラボ

今回の構想をまとめたのは、2017年9月まで、マイルズ・ペニントン氏が学科長を務めていたRCAのイノベーション・デザイン・エンジニアリング(IDE)の卒業生でもあるジョナサン・ランキン氏

英国にあるロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)は、デザイン教育の最高峰として知られ、世界で唯一のアート・デザインの修士号以上の学問を扱う大学院大学。2015~2017年には、QS世界大学ランキングのアート・デザイン分野において世界1位に選ばれた。ダイソン社の創業者、ジェームズ・ダイソン氏、現代美術家でありMITメディアラボでも助教を務めていたスプツニ子!氏を輩出している。

2017年2月、RCAと東京大学の工学系研究室約110が含まれるエンジニアリング組織である生産技術研究所のコラボレーションによって誕生したのが、「RCA‐IIS Tokyo Design Lab」である。

ミッションは、デザインとエンジニアリングを融合させ、世界に普及するイノベーションを創出すること。デザイナーが生産技術研究所の研究室を訪問し、未来をカタチづくる宝を探す、「トレジャーハンティング」と呼ばれる活動を通し、技術の可能性を探る。

また、学会の場だけではなく、産学連携をはじめ、積極的な展示も実施。世界における日本のクリエイティブ力を高めるべく、テクノロジーとデザインの間を越境するコンセプト立案も進行している。