Utility3.0時代の衝撃 5つのDがもたらすエネルギー産業の急激なゲームチェンジ
主催:東洋経済新報社
協力:アクセンチュア、東京電力
後援:エネルギー・資源学会、公益事業学会
オープニング
アクセンチュアの江川昌史氏は「テクノロジーがもたらす将来の影響に関する問い合わせは、エネルギー産業からも増えている」と述べ、多様な角度からの考察で業界の将来の道筋が見えれば、とあいさつした。
基調講演I
2050年のモビリティ社会を考える
日産自動車の志賀俊之氏は、2050年にはほぼすべての車が、電気自動車(EV)や燃料電池車などになると予測。さまざまなところに電気を貯めて必要な時に必要なだけ供給するバーチャル・パワー・プラントとして、IoTでつないで情報共有したEVの電池を活用する構想を紹介した。
自然エネルギーは需給のタイミングが一致しないことが課題だったが、1台40kWhのEVが2000万台あれば、計算上は解決できると指摘。すでに実証実験が行われていることに言及した。「太陽の恵みを貯めるのは人類の長年の夢だった。車を蓄電に使うことで新しい価値が生まれるのではないか」と語った。
基調講演II
エネルギー産業の未来を創る
垣根を越えたコラボレーションによって加速する新規ビジネス創出とは
~スタートアップ企業イノベーション最新事例~
サムライインキュベートの榊原健太郎氏は、オープンイノベーションが注目される理由として、情報革命で情報スピードが速まり、さまざまなテクノロジーが出てきたことで、大企業単独のクローズドイノベーションでは追いつかなくなったと分析。IT系スタートアップと大手の協業にはAPI等の環境を整備する必要を指摘した。また、介護向けなどのIoTコンサルやデバイス、駐車場シェアサービス、乾電池型IoTデバイスの新興3社と、新サービスを模索する東京電力との協業事例を紹介。「日本企業のチャレンジを後押しして、世界を変えたい」と語った。