DeNA×Slackが目指す「別次元の働き方」 全ての業務をSlack上に集約する流れに

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2017年11月に日本版の提供を開始したばかりのSlackだが、実はそれ以前からSlackを利用している日本企業は多い。DeNAもそのうちの一つだった。

Slackが他のツールを「駆逐」

「当社のエンジニアがSlackに興味を持って無償版を使い出したのは2014年の後半でした。その後、有償版を導入したいという希望が相次ぎ、15年の前半から導入しています」

DeNA経営企画本部IT戦略部部長の成田敏博氏はそう振り返る。

この頃のDeNAではまだ他のメッセージングツールやチャットツールも使われていたが、一度Slackが広まると、やがて他のコミュニケーションツールを使う頻度は自然と下がっていった。その理由は、一言で言えば使い勝手の良さ、ということに尽きる。Slackのユーザビリティの高さや他のさまざまな業務システムやアプリケーションと連携できることが、エンジニアを中心にユーザーの心をつかんでいったのだ。

「エンジニアはソースコードを共有したり、作ったプログラムを別のシステム上で実行したりします。コミュニケーション、ソースコードの共有、プログラムの実行をSlack上で行うことができ、仕事が大きく効率化しました」(成田氏、以下同)

無償版でも、基本的なコミュニケーションは可能だが、「閲覧できるチャットの過去ログが1万件まで」「接続できる業務システム・アプリケーションが10個まで」などとさまざまな制限がある。「無償版を使っていたエンジニアは過去ログの活用に加え、Slackをアプリケーションに連携するメリットにすぐに気が付き、次々に連携するアプリケーションを増やしたところ、10個では足りなくなった」ことが、有償版移行への大きな後押しとなった。

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