安倍総理も知らない、シリア問題の真相(下)

金融資本主義の根源にある「本当の構図」とは?

今回の「シリア『化学兵器』騒動」に関連して(→前回のコラムはこちら)、わが国の大手メディアは全く語らないものの、ドイツ語圏を中心に欧州系メディアで一斉に流布され始めた情報が一つある。それはこの騒動を最終的に収めることになった「シリア・アサド政権による化学兵器禁止条約への加盟」という提案は、ロシアのプーチン大統領が発案したように見えるが、その実、ポーランドのシコルスキ外務大臣が関係各国に対して働きかけたのがきっかけであったというのである。

ポーランドのシコルスキ外務大臣の「正体」

本人もそのことを公言しているが、なぜかわが国の大手メディアは一切キャリーしない。その結果、「安倍総理は今回の騒動を通じて対米追従外交からは一戦を画し、ロシア寄りの路線を取った」などという「お茶の間インテリジェンス評論家」による“独自分析”が飛び出す始末なのである。

「なぜポーランドが関係あるのか? 全く無関係なのではないか」

そう思われた方には是非一度、外務省が作成したシコルスキ外務大臣の略歴をご覧いただきたいと思う。そう、「この外務大臣は一体何人なのか?」という経歴の持ち主なのである。

実はこの我が国外務省が作成した「略歴」には書いていないことが一つある。それは、シコルスキ外務大臣が実は英国に「政治亡命」した経歴を持つということだ。英国に「英語学習のために留学」していた同外務大臣は18歳であった当時、祖国ポーランドで戒厳令が布告されるという事態に直面した。そして彼は英国に対して「政治亡命」を申請。1982年にこれが認められたというわけなのである。

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