上智の理工に「グローバル教育と研究力」あり 学生も教授も研究に没頭できる環境がある

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上智大学理工学部は、国際色豊かな同学の中でも、最も積極的にグローバル化の流れを促進するための体制づくりに注力してきた学部の一つ。近年、国際学会で高い評価を受ける学生が相次ぐなど、目に見える形で努力が実を結んでいる。

世界で戦うための「科学技術英語」

理工学部が実績を残しているのは、独自の英語教育の影響が大きいと、理工学部長を務める築地徹浩教授が語る。

上智大学理工学部長
築地徹浩 教授

「本学部では、語学科目の英語とは別に、2年次から系統的に科学英語教育を行うカリキュラムを展開しています。科学技術分野の専門用語や表現を身につけ、ディスカッション、プレゼンテーション能力などを修得することを目的としており、この教育によって培った英語力が世界の舞台で大いに発揮されているのです」

すべての講義、実験、研究指導を英語で行い、英語で学位が取得できる物質生命理工学科の「グリーンサイエンスコース」と、機能創造理工学科の「グリーンエンジニアリングコース」も同学部のグローバル化を象徴する存在だ。これらの施策が奏功してか、理工学部にいる留学生の数は2012年76人→17年112人、大学院では14人→51人と着実に増えている。また、その国籍は23カ国と多岐にわたっている。

さらに、企業や団体との共同研究や、文科省や独立行政法人日本学術振興会が交付する科学研究費助成事業への採択数が増加するなど、研究をめぐる成果も表れている。この流れをさらに加速させるために理工学部が今もっとも注力しているのが、産官学連携を見据えた学外への研究内容や成果の発信だ。

「教員や学生が学会で賞を受賞したときなどはすぐにホームページやフェイスブックに掲載する他、特色のある研究内容についてプレスリリースを作成。経済産業記者会や文部科学記者会などで配布し、アピールしています」(築地学部長)

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