楽天×電通の「一気通貫型」マーケティング テレビから購買までビッグデータを連携

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国内最大級の会員数を誇る楽天グループの顧客データと電通グループの強みであるマスメディアの戦略構築力を活かすことを目的に今年7月、楽天データマーケティングが設立された。今後、同社は総合的なデジタル・マーケティングソリューションを提供していくために、どのようなサービスを展開していくのか。同社社長の有馬誠氏と執行役員 事業統括推進本部長 ビジネスプランニングディレクターの盧誠錫氏に話を聞いた。

楽天と電通のジョイントベンチャーである楽天データマーケティングが今年10月よりサービスを本格稼働した。同社社長で楽天の副社長執行役員でもある有馬誠氏は、IT業界の草創期から活躍。その後、外資系IT企業を率いた経験を持つ著名なエキスパートの1人だ。今回の取り組みについて、有馬氏は次のように意気込みを語る。

社長
有馬 誠

「楽天はこれまでも広告事業を手掛けてきましたが、これからまだまだ成長できる余地があると思っています。特に楽天独自の約9200万ID(2017年6月時点)のビッグデータと媒体力を活かせば、さらに新しい広告ソリューションを提供できるのではないか。そこにテレビなどのマスメディアに強い電通の力を融合することで、マスメディアとデジタルを連動させたイノベーティブなマーケティングソリューションを提供できると考えたのです」

では、同社のサービスとは、具体的にどのようなものになるのだろうか。

「たとえば、インターネットと接続したテレビの視聴データはテレビメーカーにビッグデータとして蓄積されています。これを楽天のビッグデータと連携させて分析することで、テレビCMがどのくらい購入に結びついたかがわかるようになります。さらにリアル店舗で楽天スーパーポイントのデータとも連動させることで、総合的なデータを提供することができるようになります。いわば、テレビからデジタル、リアルな店舗までを一貫して分析できるようになっているのです」

楽天と電通が生み出すマーケティングのプラットフォームの強みとは、この一気通貫性にある。

「これまでクライアント側には、総合的なマーケティングを一気通貫でやりたいという要望があったにもかかわらず、データが連携していないがゆえにマスは電通を始めとする大手広告代理店、デジタルは別の会社に依頼するというパターンが多かった。これからは我々を窓口にすることで、マスとデジタルの一気通貫のマーケティングが簡単にできるようになるのです」

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