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最先端テクノロジーのベネフィットを体感 NTTテクノクロスのデジタルイノベーション

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  • NTTテクノクロス 制作:東洋経済企画広告制作チーム
NTTグループの先端技術を活用したソリューション事業を強化するため、今年4月にNTTソフトウェアとNTTアイティが合併、NTTアドバンステクノロジの一部事業を統合して設立されたNTTテクノクロス。その初めてのプライベートフェア「NTT TechnoCross Fair 2017」が9月、東京・日本橋で開かれた。AIをはじめとする最先端テクノロジーの可能性を示すとともに、ビジネスにもたらす影響などについて議論。同社の先進ソリューション群も展示された。
冒頭、NTTテクノクロスの串間和彦社長は、近年のAIやビッグデータなどの登場によって「ICTの目的は、従来の社内業務効率化から、広範な社会活動支援へ変わりました」とコメント。「業界の枠を越えた劇的な変革が現実になっています」と続けた。
同社は今春、先進的ソリューションをスピーディに開発して顧客に届けるという目的を掲げて発足したばかり。串間社長は「NTTの研究所とお客様の架け橋になりたい。開発した技術に新たな価値を加え、ソリューションとしてお客様に提供していきます」と、コーポレートスローガンである「まじわる力でみらいを創る」の実現に向けた意気込みを語り、イベントの幕が開いた。

基調講演
第4次産業革命を戦う新しい経営戦略

横塚 裕志氏/情報サービス産業協会(JISA)会長デジタルビジネスイノベーションセンター(DBIC)代表

元東京海上日動火災保険常務の横塚裕志氏は、今秋にシンガポールで視察した大学のビジネス・コンペティションを振り返り「日本の大学はファイナリストに残っていなかった。世界中が新しいビジネス作りに向けて激しく戦っている中で、日本は周回遅れになりつつある」と危機感を口にした。

第四次産業革命は、たとえばトイレで健康状態を計測することによって住宅設備機器メーカーがヘルスケア産業に参入することを可能にする。ITを駆使したイノベーターに本業を破壊され、既存の会社が消えるリスクはかつてなく高まっているとも言い換えられる。

また、ネットにつながった顧客が営業担当よりも多くの情報を持つようになり、情報の非対称性の逆転も生じており「これまでのビジネスモデルでは生き残れない」と訴える。

今後は、顧客の課題を解決するという基本に立ち返って、イノべーティブなソリューションを生み出し、顧客の成果にコミットする新しいビジネスモデルが必要になると強調。課題を発見するために、顧客を観察し、顧客の視点で悩みを体験するデザインシンキングのフレームワークを推奨した。

また、自前のリソースだけで解決できることは限られるので、さまざまな会社と連携するエコシステムの必要性を強調。一方では、たとえ失敗しようともチャレンジすることを評価するような企業風土の醸成を求めた。

日本は、一人当たりGDPや生産性で、OECD加盟国の中でも下位に沈む。にもかかわらず「日本は一番」という幻想に浸る現状を嘆いた横塚氏は「世界の動きを知り、明日から経営自体を変える取り組みを始めてほしい。問題は企業文化を変えるかどうかの経営者の意思にある」と語った。

テクニカルセッション
インタラクティブな知能

山田 誠二氏/国立情報学研究所(NII)・総合研究大学院大学教授人工知能学会 会長

国立情報学研究所の山田誠二氏は、人とAIの共創関係を訴えた。AIが誕生した1960年代を第1次AIブームとして、国家プロジェクトでAI研究を推進した80年代が第2次、そして現在は3回目のブームだと指摘。機械学習の一分野であるディープラーニングが注目され、コンピュータの高速化やビッグデータを生かしたAIの応用を進める。

ディープラーニングのAIは、画像認識・分類に強いのが特徴だが、意図的に誤認識させることもできる。AIのチャットボットが不適切なコメントを発した問題にも触れ「AIは、常識的な推論を苦手とするなど、できないことも多くあります。AIと人は協調し、互いに得意な問題に取り組むのが自然です」と述べた。AIと人とが協調しインタラクティブな知能を実現していくためには、お互いの信頼関係が欠かせない。そこでは、何を頼めばどれくらいの質の仕事が返ってくるのか、といった相手の適正な評価が必要。また、人の認知モデルを取り込んだ、人とAI間のユーザーインタフェースの構築も求められる。一方で、AIが行った処理が理解できる、可読性の高いアルゴリズムの重要性も指摘した。

セッションの中で、商品を売り込む女性キャラクターが胸に手を当ててお願いする「キュート・ジェスチャー」が購買意欲を誘発するという研究に言及した山田氏は、AIの研究には、そうしたインタラクションのモデルを取り込むことも考えるべきと語った。

スペシャルセッション
AIから超AIへ!
 ―理論から実践へのアプローチではなく、実践から理論へのアプローチへ―

落合 陽一氏/メディアアーティスト博士(学際情報学)筑波大学学長補佐・助教

CG、音響、波動、デジタルファブリケーション(デジタルから創造物を制作する技術)などを駆使した作品を生み出すメディアアーティストで、筑波大助教の落合陽一氏は、自ら起業したピクシーダストテクノロジーズが開発した「点音源スピーカー」を紹介。超音波を収束させ、焦点から半径数十センチの範囲だけ聞こえる音のボールを作る技術で、携帯しない補聴器も実現できる可能性がある。目や耳、足など多様な部位が不自由になる超高齢社会のダイバーシティの問題は、テクノロジーで解決できると主張。そこに向けて取り組んでいる、高齢者施設の手すりなどをマーカーにして半自動運転する車いすの研究を説明した。

AIをはじめテクノロジーの進化で、人と機械、物質とVRといった人工物と自然物の区別がつかなくなるデジタルネイチャー、超AIの未来を予想する落合氏は、ブランドの服には、デザインスケッチから始まる制作プロセスのデータセットが含まれているので「AIで学習させると、それらしいものを無限に生み出せる」と、仏教の「事事無碍(じじむげ)」に通じる関係性があると述べた。見つけた課題のデータをディープラーニングのAIに入れ、出てきたものを使うアプローチは、ほかのさまざまな領域にも適用できる。

「理論を学ばなくても、先にエンドポイントの問題を解いてから、結果を考察することでテクニカルな論文を書く」として、研究のアプローチも変わっていく可能性を示した。

パネルディスカッション
AIとは何者か?
―AIと共存する未来社会にむけて何をすべきか―

小澤 英昭氏/日本電信電話
メディアインテリジェンス研究所 所長

パネルディスカッションでは、AIの定義や、人との関係などについて議論した。NTTメディアインテリジェンス研究所の小澤英昭氏は「データを持つさまざまな方とコラボして変革を起こす」同グループのAIブランド「corevo(コレボ)」について説明。まず、AIを、自動運転や音声対話などのサービス、音声認識や推論など要素技術、データ処理技術、データ収集の4階層に分類。適応領域として、音声や画像を処理するエージェント、表情などから人の内面の情報を集めるハートタッチング、社会の多様な情報を収集するアンビエント、集合知を構成するネットワークの四つを挙げた。また、大阪大のアンドロイドに同社の対話AIを搭載して雑談させる取り組みなどを紹介した。

山田 俊浩氏/モデレータ:東洋経済新報社東洋経済オンライン 編集長

山田氏は、AIの極端な定義として、数式化されたものは数学で解く方が早いのでAIではないと指摘。AIの本質は、はっきりしない部分を定式化させることにあるとした。創造的な仕事以外はAIに置き換わるという説に対しては、クリエーティブな仕事の大半は、新しい組み合わせを作り、評価する作業であり、そちらの方がAIの得意領域、と自説を語った。落合氏は、標準的な人間のあり方、個人の能力や権利を規定することで、社会は人を管理してきたと近現代を定義。未来は、管理のルーチンワークにAIを使い、決定だけを人が担うようにすることで管理コストを減らすので、人が一様である必要はなくなる。欧米的近現代以前にあった、多様性を受け入れる社会になるという考えを示した。

パネリスト:落合 陽一氏、山田 誠二氏、小澤 英昭氏

先端テクノロジーのベネフィットを
「見て、触って、聞いて」体感

展示会場では、六つのテーマ別にゾーンに分け、NTTテクノクロスのサービスソリューションや、NTT研究所が開発した最新技術を紹介。来場者は、メディア、AI、IoTなどの先端テクノロジーのベネフィットを見て、触って、聞き、「これからの未来社会」を体感した。

おもてなし・2020
2020年に向け、新しい視聴体験を提供するNTT流おもてなしとして、スマホで8K相当のVR映像を再生する「パノラマ超エンジン」、電子透かしを埋め込んだ映像に端末をかざすとさまざまな関連情報を提供できる「MagicFinder」、動画配信システム「viaPlatz」などを紹介した。
ワークスタイル変革
働き方改革に向けて、自宅をはじめ場所を選ばない働き方を支えるテレワーク体験コーナーを設置。それを実現する、USBキーを利用して端末から会社のPCに安全にアクセスできるリモートアクセス「MagicConnect」、ウェブ会議システム「MeetingPlaza」、ビジネスチャット「TopicRoom」などのサービスを紹介した。
カスタマー・エクスペリエンス
高騒音環境でもクリアな音声を届ける遠隔会議用マイク・スピーカーの「R-Talk」、高精度音声認識エンジン「SpeechRec」、音声マイニングシステム「ForeSight Voice Mining」などのサービスを組み合わせ、コールセンター業務をAI等で見える化、高品質化、省力化するソリューションを提案した。
セキュリティ
セキュリティウェブサイトの改ざん検知、セキュリティ診断、ウェブ不正通信の可視化等を通じてサイバー攻撃の検知、防御、予防をトータルに行う「TrustShelter」のほか、メール誤送信防止の「CipherCraft/Mail」、クラウドセキュリティの「TrustBind」など、入口・出口を守るソリューションを紹介した。
x-Tech
牛に取り付けた行動分析用センサータグのデータを分析、牛の状態把握を可能にした事例を紹介し、IoTの幅広い可能性を示した。また「IoTデータ分析Suite」等を使った食品の産地・品質、健康状態のモニタリング、ブロックチェーン内のデジタルデータを可視化するツールなども展示した。
新商材
モバイル端末のカメラに手のひらをかざして静脈認証でログオンできる「BioPassport」、企業の災害備蓄品の管理、期限切れ前の寄付をサポートする「そなえるんCSR+」が紹介された。