ビッグデータは「エコシステム構築」の時代へ

鍵となるのは、「収集」から一歩進んだ「活用」

たとえばこれをスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどの小売業が持つID―POSデータ(購買履歴)と組み合わせることにより、性別や年代などだけでは見えにくい、価値観の違いが商品選択につながっていることがわかる。つまり、購入してもらえそうな顧客層にどうアプローチすればいいのかがわかるわけだ。

「まさに、生活者のDNAと商品のDNAをマッチングさせるソリューションだと自負しています。お客様の興味関心に合わせたオファーを効果的なメディアとコンテンツを使って届けることにより、『とにかく競合よりも安くする』といった消耗戦になることを防ぐことができます」と村上氏は語る。

日本は長らくデフレ傾向にあるが、刈り取り型のマーケティングを続けている限り、デフレ脱出は容易ではない。「データアクティベーション」により、顧客の創造育成が可能になるわけだ。それにより、生産性の向上、利益を生み出す働き方改革にもつながるだろう。

ビッグデータのエコシステムの構築を目指す

本当の意味でのマーケティングを実践するためには、単にビッグデータを集めるだけでなく、「データアクティベーション」が不可欠になりそうだ。

「ただし、そのためにはいくつかの条件があります」と村上氏は語る。「たとえば情報を共有する仕組みと合意作りです」。

「データアクティベーション」を実現するためには、メーカー、流通、メディアなどが自社だけでデータを抱え込むのではなく、オープンに流通させていくことが必要だという。むろん、生活者にとっては自分たちのデータが使われることに抵抗感がある場合もある。それらが自分たちの暮らしに役立つという実感を持ってもらうとともに、信頼してもらうことも大切だ。国や行政の制度作りの後押しも必要だろう。

村上氏は、「当社のようなニュートラルな存在が仕組み作りには重要だと感じています。生まれた情報が流れることによって、モノの流れを生み、お金の流れを生みます。ビッグデータのエコシステム作りに貢献したいと考えています」と力を込める。

その言葉どおり、ビッグデータが、メーカー、流通、メディアの共通言語になり、これまでにない付加価値の高い商品やサービスを生み出す可能性がある。日本の多くの企業が賛同することにより「メード・イン・ジャパン」のブランド力やグローバル競争力の向上にもつながるだろう。その取り組みに大いに期待がかかるところだ。

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