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東芝メモリ、「ようやく売却」の後に待つ茨道 サムスン電子との競争は甘くない

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そのことが逆に、投資資金の確保という点で不安な面を残すかたちになっている。

東芝本体にとっては、来年3月末までに2兆円の売却資金を確保すれば一件落着。しかし、TMCにとっては新体制発足後、早々に正念場が来るとの見方が業界関係者から出ている。タイミングを見計らって「サムスンが必ず価格競争を仕掛けてくる」(業界関係者)とみられているからだ。

WDとの和解が必須か

フラッシュメモリーが「チップ」からシステム化した「ストレージ」へ変化するにつれ、メモリービジネスの実態も変容している。

具体的には、メモリー単体ではなく、低消費電力化やエラー訂正などの処理を制御する「コントローラー」がより重要になっていくと専門家は指摘する。

調査会社IHSマークイット・アナリストの南川明氏は「NANDフラッシュメモリー単体だけでは厳しく、コントローラーが必要になる。この分野で優れているのはサムスンとウエスタンデジタル。東芝もSKハイニックスもあまり強くない」と指摘する。

竹内教授は、SKハイニックスの強みである低コストでの製造ノウハウが、東芝に寄与すると指摘する。

また、三重県四日市市の工場で東芝と協業、現在はWDの傘下にあるサンディスクと東芝との関係は、もはや切り離しようがないとの見方を示す。

サンディスクと東芝は、メモリーの開発・設計で協力しており「設計図で、ここはあなた、ここはわたしと切り分けできない」(竹内教授)ほど深化しているという。

同教授は「サムスンに対抗するには、いずれ東芝、SKハイニックス、WDが一緒になることが、戦略的に正しいのではないか」と話している。

(浜田健太郎 取材協力:山崎牧子 編集:田巻一彦)

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