T&Dホールディングス

「挑戦」と「発見」を続ける保険グループの強み T&Dホールディングス

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乗合代理店マーケットへの戦略的取組み

T&Dフィナンシャル生命は、2010年、業界で初めて生涯にわたって毎年給付があるタイプの保険を商品化するなど、先進的な商品開発で独自性を発揮している。同社の板坂雅文代表取締役社長は、この商品の特徴について次のように説明する。

「一時払いの終身保険でありながら、毎年給付もあり保障機能もしっかりつけることで、投信にはできない付加価値を盛り込んでいます。受け取るニーズ、遺すニーズの両方に対応し、保険ならではの安心をお客さまに提供しているのです」

T&Dフィナンシャル生命
代表取締役社長
板坂 雅文

常に良質な商品や
サービスを
先行して展開

なお、同商品では、外貨連動型でありながら顧客には為替手数料が一切かからないタイプも提供している。

「金融機関チャネルと来店型保険ショップチャネルの両輪がうまく回り、一時払いと平準払いの商品もバランスよく販売できており、代理店の開拓・深耕をすすめることで見えてくる新しいニーズにもしっかり対応しています。お客さま本位の業務運営を徹底し、常に良質な商品やサービスを先行して展開していくのが当社の基本。コストを抑え、お客さまにとっていかにリターンの高い商品を提供できるか、今年度は今まで以上に踏み込んでいきます」(板坂社長)

アセットマネジメント事業もさらに注力

独自性、専門性という点では、グループのアセットマネジメント事業を担うT&Dアセットマネジメントも引けを取らない。昨年は大手証券会社と提携し、デンマークの金融機関が発行するカバード債に投資するファンドを設定してヒット商品に育て、機関投資家などからの注目を集めた。

T&Dアセットマネジメント
代表取締役社長
藤瀬 宏

ユニークな商品を
素早く開発し
機動的に市場へ投入

「日本ではあまり知られていませんが、住宅ローンのカバード債ではデンマークが世界最大級の市場です。しかもデンマークのカバード債は約200年間、1度もデフォルトを起こしていない安全性の高い債券なのです。先進的で柔軟な商品開発、そしてクイックレスポンスが当社の特徴。ユニークな商品を素早く開発し機動的に市場に投入することで、お客さまのニーズに的確に応える運用会社として業界でも定評がございます」

と、同社の藤瀬宏代表取締役社長は語る。昨年は、英国の運用会社AHLが運用するファンドを投資対象にしたファンド・オブ・ファンズも設定した。

「世界中の株式、債券など100種類以上を対象に、コンピュータプログラムが投資判断するファンドで、証券会社や地方銀行などを通じて幅広く販売しています」(藤瀬社長)



 昨年、策定されたT&D保険グループの中期経営計画では、シニアマーケットへの取組み強化を大きな軸に据えて、2018年度末に生命保険会社の企業価値を表すEV(エンベディッド・バリュー)で2.4兆円を目指すなど、安定的・持続的な成長に向けた目標を設定している。

超低金利が続くなど経営環境は決して楽観できないが、グループ各社の「独自性」「専門性」そして「グループ力」を強みとするT&D保険グループは、この目標達成に向けてさらに挑戦と発見を続けていくだろう。

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