戦略的IT基盤フォーラム2013 ビジネスを加速させる、 IT統合・クラウド基盤構築と標準化戦略
[事例講演]
ライオンのシステム基盤改革への取り組み
~共通帳票基盤などのIT基盤と
基幹業務システムのリニューアル~
ライオンは2010年から三年かけて、基幹系をメインにシステムをリニューアルした。同社の宇都宮真利氏はその目的、プロセス、成果などについて事例講演で率直に語った。
このプロジェクトは、業務の高度化支援、変化対応力の強化、システムの効率化という三つの目標を掲げて推進された。全社的な課題として取り組んだ結果、システム連携基盤を入れたことで、業務の高度化支援は十分な成果を上げ、変化対応力の強化の面でも、開発ツールや開発環境の整備により、土台をつくることができたという。システムの効率化については、仮想サーバーやクラウドサービスの活用などによってTCOは六割削減でき、共通帳票出力基盤を導入したことで、帳票の作成や修正も容易になるなどの成果を上げた。
最後に、情報システムのさらなる災害対策に、IT-BCPの高度化を挙げたうえで、バックアップデータセンターを設置するなどの具体案を示し、講演を締めくくった。
[特別講演(東京会場)]
三井物産の情報戦略
三井物産の前川一郎氏は、まず同社の歴史や理念などに触れてから、2008年以降、①情報戦略推進体制の整備、②三井物産ITランドスケープ(IT環境の在り姿)の策定と構築・推進、③効果的なベンダ政策の策定と推進、④計画的なIT人材育成、という四つの取り組みを進めてきたことを概説した。
まず、情報戦略推進体制の整備について、CIOを委員長とする情報戦略委員会を設置して、全社情報戦略、各部門情報戦略を企画し、実行する体制を整えてきたと解説した。
三井物産ITランドスケープ(IT環境の在り姿)の策定と構築・推進には、グローバルでのネットワークおよび認証基盤を統合しつつ、クラウドなども活用。IT・プロセス構築力によって総合商社としての機能を高め、新たなビジネス価値創造を支えているとした。
効果的なベンダ政策の策定と推進に関しては、国内外の大手ベンダと長期的な関係を構築し、包括的なアウトソーシングを実施していると説明。
最後に、計画的なIT人材育成について、IT推進部が、イントラネットでの情報発信、全社IT研修などの施策を実施していることなどを紹介し、講演を終えた。
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