「酷暑でも涼しいスーツ」は何がスゴイのか? ダーバン
「MONSOON」が興味深いのは、こうした「涼しく感じる」という機能性について、実際に着用テストなどを行い、実証実験をしていることだ。大手繊維会社の技術センターと共同で、通気性や吸放湿性、放熱効果など、あらゆる観点から実証実験を行い、製品の裏付けデータを採っている。それは、まるで工業製品の実証実験をするような念の入れようだ。
■実証実験で「涼しい」理由が明らかに
通気度
通気度 | 衣服内湿度 | 衣服表面温度 |
「開発当初から着用テストを行ってきましたが、日々進化させていく中で、いまどれくらいの到達点にあるのか、保存データを採っておきたかったのです。今年3月に行った実験でも実際に満足いくデータを採ることができ、機能性の裏付けができたと考えています」。まさに”ジャパンクオリティ”と言える「MONSOON」だが、今や香港、台湾、中国、マカオなどにも輸出され、海外でも評価を高めている。
「それは縫製をすべて自社施設の『ダーバン宮崎ソーイング』の高い技術で行い、日本製であるという品質にこだわり続けてきたからです。そこではマイスター制度もあり、技術の伝承にも力を入れている。誰がやっても同じものができるというジャパンメイドの技術力の高さがあるからこそ、海外のユーザーからも評価されているのです」。そんな「MONSOON」の進化は止まらない。スーツから始まったコレクションは、現在ではジャケット、パンツ、シャツ、ポロシャツまでトータルな展開を見せている。
「近年のクールビズの流れの中で、ノーネクタイに合うシャツや、ビジネスウエアとして使えるポロシャツをコレクションに組み込んできました。高温多湿な気候でも着られる『MONSOON』は、今後もあらゆるビジネスシーンで選ばれるようなアイテムを開発していきたいと思っています」
「MONSOON」は、このように時代の変化も感じ取りながら、つねにユーザーの声に心を寄せつつ、開発に活かしてきた。それが20年も続いてきた最大の理由だと言えるだろう。
「いまも水洗いできることを前提に、いかに快適な着心地を実現できるか、また着たときの最適重量配分の中で軽さをどれだけ維持できるのか、パターンナーをはじめとして、シーズンごとに皆で努力を続けているところです」。そう語る志村氏だが、最近店頭に出ると、「夏のスーツなら『MONSOON』」ということがユーザーの間で根付いてきていることを実感するという。
「今年のラインナップはどれ?と『MONSOON』を目がけて来店されるお客様も多くいらっしゃいます。発売から20年経ちましたが、もともと『MONSOON』は日本だけでなく、アジアの気候に合わせて快適に過ごせるよう開発されたビジネスウエアです。その意味でも、日本のビジネスシーンだけでなく、アジア各地で活躍されるビジネスパーソンにも、ぜひ『MONSOON』を着ていただければと思っています」
日時:5月23日(火)~25日(木)/6月6日(火)~8日(木)
場所:JR東京駅八重洲中央口イベントスペース
ダーバンオフィシャルHP:http://www.durban.jp/