セミナーレポート

総人口減少時代の成長戦略

課題解決講演
中小企業こそ勝てる!社員の底力を発揮させる
マネジメントとは?

セールスフォース・ドットコム
コマーシャル営業第2営業部
部長
寺本 裕一

セールスフォース・ドットコムの寺本裕一氏は、部下に生産性の高い仕事をしてもらうように一緒にPDCAサイクルを回す、という自身が成果を出してきたマネジメント術を解説した。

プランニング(P)では、実現可能で具体的な計画を立案。目標額と売上高達成状況のギャップをつねに意識させることで行動を促す「見せる化」が重要になる。進捗管理をするマネジメント(C)は、現在の売上高と目標額とのギャップを埋める案件の保有、来月以降の案件発掘活動、来月以降の案件保有量などをリアルタイムでチェック。「異常値を見つけて早期に是正すれば正しい方向に進むはず」と述べた。

コーチング(D)は、いきなりスーパー営業パーソン育成を目指すのではなく、普通レベルの10人を横並びで育て、そこからスーパーな人材が出ることに期待すべきとした。また、失注が、顧客の意思決定のどの段階で起きたのか、失注原因を探り、営業スキルの向上につながる経験値を上げる。

リーダーシップ(A)は、組織の雰囲気づくりのため、社員それぞれに期待値を伝え、目立つように褒め、モチベーションを向上させる。寺本氏は、こうしたPDCAサイクルを回して、結果につなげ、さらに上を目指す好循環を生み出すことで「大企業にはない、少数精鋭こその優位点がある中小企業は、まだまだ伸びていけるはずです」と訴えた。

特別講演
加速する社会の変化パラダイムシフトと
変革のキーワード

クオンタムリープ
代表取締役ファウンダー&CEO
出井 伸之

元ソニーCEOで、現在はベンチャー支援などを行うクオンタムリープ代表の出井伸之氏は、インターネットが引き起こした世の中の大きな変化から語り始めた。

2000年以降、「フォーチュン500」企業の約半数が倒産、M&A(企業の合併・買収)などにより消え、1995年以降創業の代表的スタートアップ企業の時価総額は、日本のトップ10企業の時価総額(88兆円)の2倍に達した。

90年以降、EMS(電子機器製造受託サービス)、ITアウトソーシングによるビジネスモデルの変化、米検索大手やSNSなどに代表される、インターネット上の家元制度と呼べるプラットフォームビジネスの存在が巨大化し、この波を手中に収めた米中で経済が大きく飛躍したことを指摘。逆に「新たなビジネスモデルに対する日本企業の意識が低かったことが失われた20年の本質」と述べた。

企業変革については、今、利益を出している既存事業と、すぐには利益に結びつかない次代のビジネス創造との連立方程式が経営課題になると強調。「未来のビジネスを今の利益率で語る会社は危ない」と短期志向をいさめた。

インターネットに次ぐ、次のキーワードとして、シェアリングエコノミーやブロックチェーン技術を中心とするフィンテックなどを挙げ、「大変革の隕石は迫っています」と、マクロ視点で変化に備えるよう促した。