大手生保、外債投資に実は慎重 超低金利きついが、“我慢"の資産運用

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収益を確保するための運用手段としては株式や外債などがあるものの、ALM(資産負債統合運用)の主軸である国内債券の代替手段にはならない。為替ヘッジをした外債は、超低金利下では「相対的にインカム収益力を高めることができる手段」(第一生命の飯田室長)であるものの、ALMの上ではあくまで補助的手段にとどまる。

一部マスコミの報道にはやや齟齬も

一部のマスコミは、超低金利政策の中で生保が外債投資にシフトし始めたことを印象づける報道を続けているが、実態は必ずしもそうではない。表で明治生命の外債投資は「増加」となっているが、実態は「(前期比)若干増」(山下常務執行役)。住友生命では「今年度の外債の純増額は昨年度比横ばい。ただし国内金利の低水準が長期化した場合は積み増しも」(松本巌・運用企画部長)というレベルにとどまる。現在のところ、生保が外債投資の主役に躍り出るという状況にはないようだ。

岡田 広行 東洋経済 解説部コラムニスト

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おかだ ひろゆき / Hiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、解説部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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