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パナソニックの車載電池が
なぜ世界の自動車メーカーに選ばれるのか

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
パナソニックが、電気自動車やハイブリッドカーに搭載される二次電池の生産を加速させている。パナソニックは円筒形、角形の車載電池を開発・製造し、電気自動車の黎明期から自動車メーカーとともに開発にあたってきた。車載電池のリーディングカンパニーとなった今、その技術力は他社の追随を許さない。パナソニックはさらなる未来を見据え、より優秀な人材を確保することで、車載電池事業を磐石なものにしようとしている。 

兵庫県加西市にあるパナソニックの角形車載電池の拠点工場、加西事業所。この工場には、国内はもとより、世界中から自動車メーカーがこぞって訪れる。そこで現在、中心となって車載電池の開発・生産の指揮をとるのが武江正夫総括だ。

車載電池ビジネスユニット
車載技術総括
武江正夫

武江総括は入社以来、25年間ずっと電池の開発・生産にたずさわってきた「電池のプロフェッショナル」。世界の自動車メーカーが急速に環境対応車の生産強化にシフトする中で、電気自動車やハイブリッドカーの「キーデバイス」である車載電池も、右肩上がりで市場の拡大を続けている。

車載電池は、電気自動車やハイブリッドカーの航続距離をはじめとする基本走行性能を決定する、非常に重要なデバイスだ。その開発パートナーとして、国内外の自動車メーカーの多くがパナソニックを選ぶ理由について、武江総括は次のように語る。

「電池の製品開発は、既存の電子部品を買ってきて、それを組み合わせて作るというわけにはいきません。電池(セル)の部品は大きく分けて、正極と負極、それを絶縁するセパレータ、電解液と、それらを収納するケースなどの機構部品からなります。特に化学材料はいまだ世に存在しない原材料をゼロベースで掘り起こし、それがどれだけ目的にかなう能力を持っているか、実験と検証を繰り返す必要があります。

こうした開発努力は、一朝一夕に達成できるものではありません。パナソニックは電池事業に80年以上の歴史を持ち、その長い時間の中で、さまざまな電池材料や製造プロセスの研究と開発、開発から商品化へと取り組んできました。その中で経験した多くの失敗からの学びが、われわれの電池開発における最もコアとなる強みだと考えています」

背反する要件を満たす電池開発の難しさ

電池とは単純に言えば、「電気エネルギーを蓄えて放出するデバイス」である。通常の乾電池は買ってきて電気がなくなれば終わりだが、充電することで繰り返し使える電池が「二次電池」だ。車載用の二次電池の場合、何年にもわたって千回以上の充放電を繰り返しても、安定して同じ蓄電量が維持されることが求められる。また容量が大きければ大きいほど航続距離が伸びることから、できるだけエネルギー密度を高めて沢山の電気を蓄えられるようにもしたい。だが、そんなに都合良く物事は進まない。

「電池のエネルギー密度が高まれば高まるほど、安全性や信頼性の維持が難しくなります。容量を決めるエネルギー密度、充電と放電の入出力速度、高温や低温の環境下でも問題なく使える安定性……、こうした電池の基本性能は互いに背反し、あちらを立てればこちらが立たずの『トレード・オフ』の関係にあります。電池開発はそれら機能を支える要素技術の特長を巧みに組み合わせ、トータルにバランスさせながら、お客様のニーズに合致した製品を作ることに難しさがあります」(武江総括)

電池の性能の中でもパナソニックが最も重視するのが「安全性」だ。人を乗せた自動車を動かし続けるには、当然大容量の電気エネルギーが必要になる。万が一のことがあれば車に乗る人の生命に直結する。

そのためリチウムイオン電池の生産現場では非常に高度な環境の管理が求められる。たとえば、ポケットに入れていたカギやコインのようなものでも、それを発生源とした極微量の金属微粉が空気中に拡散して製品に混入し、重大な影響を与えることすらあるという。パナソニックの電池工場では、生産の各工程において徹底した安全管理を行い、完成した電池にも何重もの事故を未然に防ぐ安全装置をセットしている。

「液晶テレビなどのデジタル分野ではコモディティ化が進み、日本のメーカーの優位性が失われてしまいましたが、電池の分野ではいまだ解明、解決しきれていないことが沢山あり、新たな技術を創出してそれをブラックボックス化し付加価値に換えていける領域が多く残っています。つまり、お客様が真に求める車載用電池のニーズに、まだまだ私たちは応えることができていません。しかし、だからこそ、この事業の将来の可能性は大きいと言えます。電気化学、電気回路、機械工学、ソフトウェアといった種々の専門技術を駆使しながらそれら知識をつなぎ合わせ、その継ぎ目に存在する見落としがちな専門分野のない技術やノウハウが、他社に真似することのできない強みとなるのです」と武江総括は語る。

異業種出身の社員も活躍
伸び続ける電池事業に求める人材とは

システム技術部
システム技術2課
吉田直剛

パナソニックでは若手の社員も第一線で数多く活躍している。システム技術部で働く29歳の吉田直剛氏は、以前も別の電機メーカーで据置型電池の開発にあたっていたが、「車載用の電池システムは、振動や衝撃、熱、安全性といった要求される性能が高いため、エンジニアとして挑戦しがいがある」との思いから、今年3月にパナソニックに中途入社した。現在、電池システムの安全設計に携わる。

「入社してまだ数カ月ですが、先日は日本を代表する自動車メーカーで、次世代モビリティ向け電池システムの技術プレゼンテーションをする機会をいただきました。自分が設計した電池システムが、近い将来、多くの人が乗る自動車に使われることを実感して、非常に大きなやりがいを感じました」と語る。いずれはヨーロッパや北米など、世界中の自動車メーカーにプロジェクトマネジャーとして「世界一安全な電池システムを供給したい」と希望する。

生産技術部
生産技術6課
越山知央

生産技術部の越山知央氏は、大学院で化学工学を学ぶ中で、「電池産業はこれから大きく伸びる」と感じてパナソニックに新卒で入社した。現在は電池の生産設備の調整や更新を担当する。

「電池の容量はここ数年で2倍近くにも伸び、お客様の求める仕様も刻々と変化する中、最小限の設備投資で、最大の生産効率を上げるためにはどうすればいいか、つねに頭を悩ませています。製品需要は増大する一方で、現在私が担当している設備開発は10人ほどのチームで検討していますが、本音を言えば今の3倍ぐらいの人員が欲しいところです」と笑顔で語る。

越山氏が感じているとおり、成長分野である車載電池は引き合いも増え続け、パナソニックではさらなる人材補強を計画している。前出の武江総括が新戦力に求めたい能力は、「専門性だけではなく『間をとりもつ協調性とコミュニケーション力』」だという。

「電池開発は、システム全体が最適化するように調整をとりながら進めていく、いわば究極の『すり合わせ工業製品』です。そこに難しさと同時に、『付加価値の源泉』があります。世界の自動車メーカーが電気自動車へと舵を切っていますから、今後ますます車載電池の重要性と市場が高まっていくことは間違いありません。私たちの事業部では、電池産業の出身者だけでなく、異業種のものづくりに取り組んできた人たちが沢山活躍しています。大切なのは『自分たちの仕事や作った製品で、世の中の役に立つんだ』という思いです。その思いを共有できる方に、ぜひ当社の門をたたいていただけたらと願っています」

これまでも、これからも、パナソニックは二次電池に革新を起こすことで、世界の自動車技術をその根幹から支えていく。