
なぜワークスタイルの変革が必要なのか
ワークスタイル変革が本格的に企業の間で論じられるようになったのは、いまからおよそ10年前にさかのぼる。もともとはブロードバンドの普及によって高速・大容量通信が可能になり、オフィス以外の場所からネットワーク経由で仕事をする「テレワーク」が注目を集めたことが発端だった。
その後、育児・介護に対応した雇用・労働環境の改善、あるいは外回り中心で働く従業員の生産性向上を目的に、“在宅勤務”“サテライトオフィス”“短時間労働”“ワークシェアリング”といった多様かつ柔軟な働き方が提案され、それがテレワークと結び付いてワークスタイル変革という言葉が喧伝され始めた。
ただし、当初のワークスタイル変革は従業員への利便性を図るという側面が強調され、一部の先進的な企業だけの取り組みという側面が強かった。2011年の東日本大震災によって、事業継続などの観点からワークスタイル変革の機運が高まったが、交通網の混乱でオフィスに出社できない従業員が続出した際にもワークスタイル変革への取り組みは二の次とし、システムの堅牢性へ投資する企業のほうが多いような状況であった(インテル社の調べによる)。
ところが、ここ数年IoT(モノのインターネット)やビッグデータを活用する新しい動きが起こっており、特に海外では新規市場参入者がテクノロジーを活用して既存の産業に「破壊的」イノベーションを起こしてきたり、伝統のある企業が自社のビジネスモデルをドラスティックに転換したりする例が頻繁に見られるようになった。
あらゆるものがインターネットにつながるIoT 時代においては、さまざまな業種業態において、従来の競合他社ではない「黒船」の来襲が起こりうる。いかに自社のビジネスを「黒船」から守るか、もしくはIoT 時代に沿った形でいかに自社のビジネスモデルを発展させ、むしろ「黒船」になって規模を広げていくか。IoT はリスクでもありチャンスでもある。そして、いずれの場合も優れた従業員の雇用を確保し、彼らに従来の延長線上ではない創造的なアイデアを生み出してもらうための働きやすい環境づくりが求められるだろう。ワークスタイル変革は、もはや従業員への利便性というレベルではなく、あらゆる企業が生き残りと成長発展のために取り組むべき重要な経営課題に位置づけられるようになったのだ。
ワークスタイル変革を実現するさまざまな手段
ワークスタイル変革を実現するにあたって考えなければならないのは、働き方のニーズと課題が多様化していることである。
たとえば「場所にとらわれない働き方」。従業員が複数拠点での勤務を行うという会社も珍しくなくなり、オフィスでも、外出先でも、自宅からでも、さまざまな環境で仕事がしたいというニーズが高まっている。その一方で、日本企業では、セキュリティ上の懸念や仕事環境がデスクトップPCであるなどの理由でPC を社外に持ち出せないという企業も少なくない。このような制約は会社への拘束時間をいたずらに長くし、職場環境およびアイデアの硬直化につながっている。
仕事に使うデバイスの可搬性(モビリティ)を高めつつ、企業が求めるようなセキュリティ要件をクリアする技術やデバイスが、ここ数年で実用レベルになってきている。これらの技術を採用し、さまざまな働き方をサポートすることで、多様性のある従業員の新しいアイデアを取り込む機会が増えることが期待される。
2in1デバイスで場所にとらわれない働きかたを
では、多様化するワークスタイルをサポートするにはどのようなデバイスが適しているのだろうか。
シンクライアント/VDI、あるいはオフィスアプリのクラウドサービスを利用して、メールを送受信したり、ドキュメントの編集作業を行ったりする場合は、キーボード付きのPCが使いやすいだろう。一方、外出先ではドキュメントの閲覧とタッチ操作の簡単な入力だけというなら、スマートフォンやタブレットが向いている。さらにビデオ会議も行うというのであれば、カメラ付きのタブレットやPCのほうが望ましいだろう。
このように手段やシーンによって最適なデバイスが違うため、中には会社支給のフィーチャーフォンと個人所有のスマートフォン、特定業務用途のタブレット、それに業務報告用のノートPCを持ち歩いているという従業員もいる。だがそれでは、デバイスの導入・維持コストがかさむばかりか、複数のデバイスを持ち運ぶ肉体的な負担はもちろん、セキュリティ面の懸念も大きなものとなる。
そこで検討したいのが、デバイスの見直しだ。古いデバイスは概してサイズが大きくて重く、処理速度が遅い。またサポートがすでに終了していたりすると、セキュリティ面でも不安が残る。それならば、リプレースしてノートPCとタブレットをまとめてしまうというのはどうだろうか。
いまはノートPCのキーボードを着脱してタブレットとしても利用でき、インテル プロセッサーを搭載した一台二役の「2in1デバイス」が主流になっている。新しいデバイスは性能が格段に向上しており、従業員の生産性向上にもつながると考えられる。オフィスで使えばデスクトップPCの代替にもなる。生体認証や多要素認証を用いることで、ID 盗難などの最新のセキュリティ脅威にも対処することができる。
さらにインテルのワイヤレスドッキングなら、自分の職場環境を無線化してしまうことも可能だ。自分の席に近づくだけで、モニター、マウス、ネットワークにケーブルなしで素早く接続できるので、すぐに仕事に取りかかることができる。タブレット・モードからデスクトップ・モードへの切り替えもスムーズに行え、バッテリーで8時間駆動するタブレットならば、1日ケーブルにつながずに仕事をこなすことも可能になるだろう。
会議のあり方を大きく変える「インテル®Unite™ソリューション」
一方、ビジネスを進めるにあたって、会議室に集まっての会議は避けて通れない。この会議のあり方を大きく変えることも、ワークスタイル変革の一環と言えるだろう。
従来の会議と言えば、大量の資料を印刷し、発表者のPCとプロジェクターをつないで報告者の画面をプロジェクターに映しながら進めるというのが一般的だろう。しかしこれでは、資料の印刷にかなりの時間をとられるうえに、会議中も報告者が変わるたびにPCとプロジェクターをつなぎ直さなければならない。
こうしたスタイルも、「インテル®Unite™ソリューション」を導入すれば大きく変わってくる。「インテル®Unite™ソリューション」の最大の特徴は、会議室のモニターやプロジェクター、会議参加者の各種デバイスをケーブルレスで接続し、会議をスムーズに開催し、効率的に運営できるようになることだ。ドキュメントの表示や共有、ハイライトやコメントの追加を、いつでもどこからでもリアルタイムで実行できるうえに、ほかの会議システムと合わせて使うこともできるので、会議室の中だけでなく外にいる参加者も含めて、スムーズな会議が進行できる。
実際、インテルでは、会議を開始するまでに8分を消費し、また発表者のPCのケーブルを差し替えるたびに数分の時間を消費していた。また端子が合わなかったり付け替えなければいけないというトラブルも多かったため、このソリューションが開発されたという。導入してみたところ、会議を開始するまでの時間が2分に短縮され、今では世界各国のインテル社内の1000会議室に導入済みで、利用者の89%が満足しているそうだ。
会社はノートPC/タブレット両用の2in1デバイスを配布し、個人所有もしくは会社支給の電話は個人所有のスマートフォンと組み合わせて、場所にとらわれずに社内外の相手と作業やコラボレーションを行う。これからの時代にはこんなワークスタイルのあり方があってもいいだろう。
もしあなたの会社が新たなビジネスチャンスとして、ワークスタイルの変革を本気で推進したいならば、最新のデバイスへの変更を検討してみてはいかがだろうか。
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