紙-電子-ネットの融合で、書店はまだ進化する DNPグループが仕掛ける「honto」のホント
DNPグループが展開するハイブリッド型総合書店「honto」が、文字どおり、そのハイブリッド化を強力に進めている。「honto」は、サイト内での電子書籍や紙の書籍のオンライン販売(ネットストア)およびリアル書店という、3タイプの書店を融合するサービスである。
サイトとリアル書店との
ポイント連携がスタート
DNPグループは、昨年6月にジュンク堂書店、丸善書店、文教堂書店とともに、本や雑誌を買うと貯まる共通ポイント「hontoポイント」の導入などのサービスを開始した。2013年3月現在、「hontoポイント」の実施店舗は全国40店舗あまりとなっているが、早急に100店舗規模に拡大する予定だ。
リアル書店での購入に対してポイントが付与されるというのも例が少ないが、何より画期的なのは、3タイプの書店の会員IDを統合し、管理できることだ。hontoビジネス本部 ビジネス開発ユニット長の岡素裕氏は、「従来のリアル書店は、店を開けてお客様を待つしかなかったが、『honto』なら、購入履歴の把握や分析などにより、一人ひとりのお客様に対応したサービス拡充や、積極的な販促ができます」と話す。
実際に、新たなサービスもスタートしている。たとえば「マイ本棚」は、「honto」サイトで購入した電子書籍や紙の書籍だけでなく、リアル書店で「hontoカード」を利用して購入した書籍の情報が自動的に記録される電子書棚だ。情報を登録するだけでなく、SNSなどを利用して、自分の蔵書を公開したり、本のレビューや評価などの情報を発信したりすることもできる。