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ポイントは、外国株式(投信)は将来高い成長が見込める新興国を中心にする一方で、株式が値下がりしたときの緩衝材となる外国債券は先進国のものを選ぶことで、リスクのコントロールを心がけることです。通貨配分も円、米ドル、ユーロのバランスに注意します。現役世代向けでは増やすことを意識して、リタイア世代向けのものよりも株式のウェイトを高めてあります。実際に運用を始めるとアセット・クラスの配分比率は通常変化して行きますが、長期運用ではリターンを少しでも高めるために、定期的にリバランス(相場変動などにより変化した投資配分比率の調整)を行うことが重要になります。

さて、資産配分が決まったら、アセット・クラスごとに商品を選択する、ポートフォリオ作りの最終ステップとなります。個別商品を選択する際には、コストが安くて、リスクとリターンが見合ったものを探すことが大切です。コストは証券会社に支払う売買手数料や投信の信託報酬など、明示されているので分かりやすいでしょうが、リスクとリターンのバランスを判断するのは少し難しいかもしれません。投信の場合ですと、一つの目安となるのが投資情報サイトなどで簡単に調べられる「シャープレシオ」という指標です。これが正(プラス)で、かつ数字が大きいほど運用が上手な投信と考えられます。無料で見られるサイトがほとんどですので、上手に活用しましょう。

投資は、始めてすぐに上達するものではありません。基礎知識を学んだら、なるべく早く投資の世界の感覚に慣れ、そのうえで本格的に実践するというステップを踏むことがとても重要です。投資に慣れるうえで、確定拠出年金制度や来年導入される予定の日本版ISAを利用して、投信での積立てを始めるというのもいいかもしれません。

なお、アベノミクスをきっかけに、今後為替は円安トレンド入りし、金利も上昇する可能性が高くなってきています。現在、変動金利型の住宅ローンを返済中の方、これから変動金利型で借り入れをお考えの方は、金利情勢に応じて固定金利型に借換えたり、変動金利型と固定金利型を併用することなどを考慮しておくといいでしょう。