スペシャリティ・ケミカルメーカーとして、次なる成長のステージへ KHネオケム株式会社
台湾国営企業とのプロジェクトが進行中
先進的で競争力のある製品開発も推進
KHネオケムは早くから、グローバル展開にも力を入れてきた。米国、シンガポール、中国(上海)に現地法人を有しており、海外売上高比率は現在、約3割に達している。
そして現在、主にアジアの新興国を中心としたニーズの拡大を見据え、台湾に生産拠点を設けるプロジェクトが進行している。
15年9月、台湾の国営企業・台湾中油(CPC)などとともに、同国の高雄にイソノナノール(INA)と呼ばれる可塑剤の原料を生産する合弁会社を設立した。日台間の石油化学分野では過去最大級の投資事業となるだけでなく、プロジェクトには日本政府が出資する政策金融機関・国際協力銀行(JBIC)も資本参画している。名実ともに、ナショナルプロジェクトという位置付けとなり信用力も高い。
可塑剤は自動車部品、家具、建材、電線などの材料には欠かせない製品であり、アジアの新興国を中心とした需要で大きな可能性がある。同プロジェクトは19年以降での営業運転開始を目指しているという。本格稼働となれば、これらの市場での成長が現実的になってくる。今から大いに楽しみだ。
KHネオケムでは、台湾プロジェクトに加え、次代を見据えた新事業・新製品開発にも力を注いでいる。国内外で独自の存在感を出している同社ならではの各種合成脂肪酸の開発や炭素数9(C9)以上の高級アルコール事業などもさらに拡大させる計画だ。
高収益・高付加価値体質への転換を強化しているだけでなく、国内トップクラスの業種別無災害記録を保有する安全・安定操業も実現している。信頼性の高さにも定評がある企業だ。
KHネオケムはまさに、国内はもとより、グローバル市場でも十分に優位性を発揮できる、スペシャリティ・ケミカルメーカーだ。これからどこまで成長するか、中長期的に注目に値する企業の一つと言える。以下のページでは、浅井社長に、その実現に懸ける思いや将来展望を聞いた。