スマートベータ型
ETFという新しい選択肢
東京証券取引所

経営企画部
チーフマネジャー
四方 利祐
「米国や欧州では、ETFが資産運用の中心として位置づけられつつあります。世界のETF市場は拡大を続けており、グローバルベースのETF残高は350兆円を超える規模まで拡大しています」と三菱UFJ国際投信・経営企画部チーフマネジャー・四方利祐氏は指摘する。
「当社もETF市場を大きな成長市場と位置づけています。特にスマートベータ型は、低コストでアクティブ的なパフォーマンスが期待できるので、潜在的なニーズは高いと期待しています」(四方氏)
「ETFをNISAの本命に」
しかもETFは、投資額120万円の範囲内なら値上がり益や配当金に税金がかからないNISA(少額投資非課税制度)の対象でもある。ETFは先述のとおり、投資初心者にとってもわかりやすく、投資しやすい商品となっていることから、長期投資を視野に入れたNISAとの相性が良いと言い換えることもできるだろう。「NISAは今年から非課税枠が拡大されましたし、ジュニアNISAも始まります。今はまだNISAにおけるETFのシェアは小さな数字にとどまっていますが、それは、個人投資家の皆様に、ETFがNISAの対象であるということや中長期の投資運用に適した商品であるということがあまり知られていないことも一因ではないでしょうか。NISAとETFに関する知識が個人投資層に幅広く浸透していけば、ETFが、NISAの本命となることもそう遠くないでしょう」と高木氏は力強い。
将来への不確実性が増し、不透明な先行きもぬぐいきれないような環境が続く。将来に備え自ら資産を形成していくうえでも、これまでの貯蓄偏重から投資へシフトするという意識改革が求められているのかも知れない。「貯蓄から投資」は大きなスローガンではなく、自分事として考えるタイミングにあるとも言えるだろう。多くの人が、自らの資産形成に立ち上がった時、投資対象の選択肢の一つとして、ETFにも注目が高まるはずだ。