モーニングスター

投資信託市場で大きな影響力を有する
「モーニングスター」とは
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「米国では、運用実績が良く米国モーニングスターの評価の高いファンドほど資金が集まりますが、日本では組成されたばかりの目新しいファンドやテーマ型ファンド、毎月分配金が多く受け取れるファンドに人気が集まりがちでした。しかし、投資家、販売会社ともに第三者評価に対する意識が高まり、ここ最近では当社の評価の高いファンドに資金が流入する傾向が見られます(図表参照)。日本の個人投資家にも、中長期に保有できるファンドを探すという視点を持っていただけると良いですね」(朝倉社長)

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2016年1月28日には17回目となるファンド オブ ザ イヤーを発表。受賞ファンドに注目が集まっている

そして、評価の高いファンドを選ぶうえでもう一つ参考になるのが、同社の「ファンド オブ ザ イヤー」であろう。同賞では、ファンドの評価にあたっては、パフォーマンスなど定量的な面だけでなく、定性的な面も評価する必要があるとして、運用会社の運用方針や運用戦略、運用プロセスやリスク管理体制、情報開示の状況なども含め、総合的に評価する。同賞は99年に第1回目を発表し、今年で17回目になる。一昨年は10年以上の長期間にわたり優れた運用実績を残したファンドを表彰する「ファンド オブ ザ ディケード」も発表している。

資金流入量にも影響大
投資家も気にする受賞ファンド

「『ファンド オブ ザ イヤー』を受賞したファンドの資金流入額が増えています」(朝倉社長)という言葉を裏付ける興味深いデータがある。

15年4月時点のファンドの総数4062本の資金流入額は計約4000億円だったが、同年1月末に「ファンド オブ ザ イヤー」を受賞した41本のファンドがそのうち約2500億円を占めているのだ。シェアも同年1月の23.5%から4月に62.8%へ大幅増となり、これは1月末の発表をきっかけに資金が流入したと考えられる。つまり、投資家も「ファンド オブ ザ イヤー受賞ファンド」は〝買い〟と判断したということだ。

「ファンド オブ ザ イヤー」の信頼醸成と並行して、モーニングスター自身の業績も伸びている。15年度の上半期連結営業利益、連結経常利益は、前年同期比35%を超える6年連続の増益、4年連続の最高益の更新となった。当期利益も42%の大幅増益(6年連続)と最高益を更新している。

「近年、当社に対する信頼が高まっていると自負していますが、一方で公正な情報提供を行う評価機関としての責任もますます大きくなっていると感じています。引き続き、当社の企業理念である『投資家主権の確立』を実現する取り組みをこれからも愚直に続けていきます」と、朝倉社長は気を引き締める。

モーニングスターでは、タブレットやスマートフォンなどのデバイス、さらにはSNSなどに対応したIT関連サービスも率先して取り組み、販売金融機関が個人投資家により良い提案が行えるように情報提供している。「貯蓄から投資へ」という流れとともに、モーニングスターの存在意義もますます高まるだろう。

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