商店街5つが連携、本郷「町おこし」の本気度

実は意外と難しい商店街・町会の連携プレー

180店が集まる「本郷百貨店」では、個店の歴史、物語などを紹介する冊子を作り、地域全体の店のPRに使っている

最近ではこうした活動は広く評価されるようにもなってきた。たとえば、街全体をひとつの百貨店として捉え、商店街の個性豊かな商店主たちに焦点を当てた媒体「本郷百貨店」はグッドデザイン賞を受賞した。

長谷川氏は言う。「5つの商店街はそれぞれに内情が異なる。財政的に豊かなところもあれば、そうでないところもあり、今後をどうしていくかについても考えは異なります。それぞれの独自性は尊重、無理してひとつになろうというのではなく、個は個のままで全体に協力できることはないか、それをやることで全体を良くしていけるのではないかという話をし、商店街が主催、NPOが協力するという形で本郷百貨店を展開しています」。

高齢者と学生が「同居」

「ひとつ屋根の下プロジェクト」を知らせるポスター

もう一つ、ユニークな活動として注目されたのが「ひとつ屋根の下プロジェクト」だ。これは空き室のある、元気な高齢者宅に学生を下宿させるという取り組み。海外では2003年の猛暑で多くの一人暮らし高齢者が亡くなったフランスに始まり、ある程度広く認知されるようになっており、日本でも2013年に福井大学が学生と高齢者の同居を試みている。

本郷周辺は大学の多いエリアだが、都心に近く家賃が高いため、大学近くに住むのは難しく、多くの学生は大学から離れた場所に部屋を借りている。一方、地域には一人暮らしの高齢者が増えており、住宅内には空いた部屋がある。

それをマッチングさせることで、シニアの日々の生活には張り合いが生まれ、生活の困りごとを助けてもらったり、夜間の不安の解消などが図れる。学生は手頃な家賃で大学の近くに住めるようになり、一人暮らしの孤独を感じずに済む。うまく行けば互いにメリットがあるというわけだ。

街ing本郷では2014年度に1年間かけて候補者宅、住みたい学生を探し、マッチングを実施、生活ルールを作り、試行期間を経て同居という事業を行い、3組の同居を実現させた。ただ、そのうち、一組は試行期間中に同居を解消。実質は2組だった。

次ページ「学生とシニア同居」プロジェクトから得た教訓
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