中部電力、自由化控え顧客囲い込みに本腰

dポイントとも提携、家庭向けガス参入も

新たな戦略に賭ける中電の勝野哲社長。右は本店

中部電力が来年4月の電力小売り全面自由化を控え、顧客の“囲い込み”に本腰を入れ始めた。同社は9月29日、WEB会員サービス(家庭向け)でためたポイントを、電気料金の支払いに充当できる業界初のサービスを、来年4月から開始すると発表。ポイント交換の提携先についても、今年末までに現状の3社から8社へ拡大する。

また、スマートメーターを活用して、電気の使い過ぎを顧客へメールで通知するなどの新サービスも来年度から始める。大手電力会社の囲い込み戦略は、東京電力が通信会社やLPガス会社、ポイントサービス会社などと相次ぎ提携するなど先行していたが、中部電も動きを加速してきた。

来年4月の全面自由化によって、一般家庭、商店など契約電力50キロワット未満の低圧分野が新たに自由化される。これまで各地域の大手電力が独占してきた約7.5兆円規模の市場を巡り、新電力(特定規模電気事業者)や域外大手電力による争奪戦が始まる。低圧分野で顧客数1000万件強、年間料金収入約1兆円と、東電、関西電力に次ぐ大市場を抱える中部電にとっても、いかに自らの牙城を守りつつ、事業を拡大していくかが至上命題となっている。

料金メニューは1月までに発表

29日に会見した勝野哲社長は、「さまざまなアンケート調査の結果によると、自由化後に電力契約の切り替えを検討したいと考える人が3~4割おり、ある程度の変更(離脱)はあるものと覚悟している」と話す。そのうえで、「顧客に当社を選んでもらえるよう、今後も顧客の期待を超えるような独自のサービスを開発していきたい」と述べた。

自由化後の料金メニューについては、経済産業省の電力取引監視等委員会で現在審議中の託送料金の最終決定を待って、今年12月から1月にかけて発表する方針だ。

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