日本の財政破綻は起こるのか起こらないのか

ギリシャ問題を機に日本の財政を考える

左から古川元久氏、水野和夫氏、小幡績氏。白熱の議論の中身をご紹介!
8月3日、古川元久氏の新刊『財政破綻に備える 今なすべきこと』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の出版を記念した講演会が六本木アカデミーヒルズで開催され、それに続き、パネルディスカッションが行われた。登壇者は古川氏のほか、『資本主義の終焉と歴史の危機』の著者・水野和夫氏と『リフレはヤバい』『円高・デフレが日本を救う』の著者・小幡績氏。テーマは「財政破綻に備えていまなすべきこと」「円安の罠と通貨の未来」「資本主義の未来」の3つ。モデレーターは東洋経済オンライン編集長の山田俊浩が務めた。その抄録をお届けする。

 

――今日の主催者であるディスカヴァー・トゥエンティワンの干場弓子社長、水野さん、古川さんはお三方とも愛知県立旭丘高校のご出身です。水野さん、古川さんの財政問題に対する考えは非常に近いところがあると思いますが、同じ旭丘高校出身者の中には、河村たかし市長のように真逆のことを言っている人もいる。減税しろ、国の借金は資産なんだ、と。そしてこういう政治家が地元では人気があるわけですね。どう思われますか。

古川元久(以下、古川):増税します、と言うよりも、減税をするんだ、と言ったほうがウケがいいのは当然だと思いますが、問題は国の借金は資産と言えるかどうかです。ひとつの主張だとは思いますが、一般的にはそうは思われていませんよね。

――古川さんは「日本は財政破綻する」という立場をとられています。そうだとすると、その日までにどう備えるか、というのは国民として何をすべきか。もうひとつは政府として何をすべきか、という2つの論点があろうと思います。今日は、政府は何をするべきかという点でお話を進めていきます。まず、小幡さんからお願いします。何をするべきでしょうか。

日本は財政破綻する、その日までにどう備えるか

小幡績(以下、小幡):企業が倒産するときと同じです。企業は倒産しても消滅するわけではなく、営業は継続され、オーナーチェンジが起こるだけです。そのときにうまく再生できるかどうかは、倒産前にきちんと倒産後の準備をしていた場合です。いわゆるプレパッケージドデフォルトです。

国も基本は変わりません。国家財政の破綻は歴史的には珍しいことではありませんし、私は日本は財政破綻すると思っていますので、そのときにどうするのか、今から、倒産後の再生案を作っておくべきです。

ギリシャでいちばん問題なのは、国家財政の破綻ではなく銀行システムの破綻で、これが経済を壊している。資金だけでなく、自国をあきらめた優秀な労働力が国外に流出し、経済の力が大幅に低下しているのです。

国家財政の破綻イコール経済全体の破綻ではないので、民間経済に波及させず、国家財政の破綻に止めるべきです。日本も、破綻しても、民間経済への波及を最小限にとどめれば、みなさんが現在議論しているよりも影響が大きくない可能性もあります。

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