東芝、もはや修復不能だった歴代社長の確執

それは2013年の社長交代会見で表面化した

第三者委員会の報告書提出を受けて7月21日に会見を行った東芝の田中久雄社長(撮影:尾形文繁)

不適切会計問題を受けて、東芝の歴代3社長ほか6人の取締役が辞任した。問題の一因ともささやかれるのがトップ同士の反目だ。西田厚聰と佐々木則夫。2人の確執が表面化したのは、2013年の社長交代会見だった。

西田(当時会長)が「固定費を削ったことで売上高がどんどん落ちている」と佐々木(社長)時代の経営を批判すれば、「数字を出しているから、文句を言われる筋合いはない」と佐々木も応酬した。

が、後継として佐々木を推したのは、ほかならぬ西田である。2009年の社長交代前、「絶対に彼しかいない。大丈夫」と周囲に話すほど入れ込んでいた。ところが、社長交代から1年後、西田は相談役の西室泰三を前に「私の目利きが違っていた」と悔やんでいる。

「当時は仕事にならなかった」

佐々木は原子力事業畑を歩んできたエキスパートだ。2006年に東芝が約6300億円を投資して、原発大手の米ウエスチングハウスを巨額買収した際、実務面で社長の西田を全面的にサポートした。このときの献身的な働きが買われたに違いない。

だが、トップを任された佐々木は、“鬼軍曹”に変わった。「一日に何度も社長室に呼び出され、当時は仕事にならなかった」。ある東芝役員は、佐々木の社長時代をこう振り返る。予算が達成できないようだと、何度も説明を求められた。ノイローゼぎみになった役員はたまらず会長の西田の元へ駆け込む。西田が忠告しても譲らなかった。

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