東芝の経営を混乱させている「内紛」とは?

不正発覚の発端は2月の監視委検査だった

 

2段階の株主総会となった東芝。1回目の定時総会では現経営陣が”暫定的”に再任された(撮影:尾形文繁)

「こんなに情けない東芝は初めてだ」――。40年間東芝に勤務したというOB株主の発言後、会場には大きな拍手がわき起こった。

6月25日、東京・両国の国技館で、東芝の定時株主総会が開かれた。一連の「不適切会計問題」発覚後、初めて株主との直接対話を行った。第三者委員会の調査報告が7月中旬に出るため、東芝は本来6月末までに有価証券報告書を提出すべきところ、2カ月の延長を申請、認められていた。

今回の定時株主総会では、9月に開かれる予定の臨時株主総会までの取締役16人の選任が提出された。田中社長は「9月の臨時株主総会までの一時的な再任をお願いするものでございます」と、株主に理解を求め、会社提案は可決された。株主提案の「株主総会における議決権行使に関する定款変更の件」など7つは全て否決された。

会場に訪れた株主は、3178人(昨年は6396人)と半減。が、閉会までの時間は3時間16分(同2時間11分)と、過去最長だった。

「不適切会計、いい加減にせえ」

冒頭、田中久雄社長は、「多大なご迷惑、ご心配をおかけしていること、決算をいまだに発表できないこと、期末配当を無配とさせていただいたことを、心から深くおわび申し上げます」と謝罪した。またこの総会で、2月12日に証券取引等監視委員会から工事進行基準案件について開示検査を受けたのがすべての問題発覚の端緒だったことが、初めて明らかになった。

質問に立った株主は計25人(昨年は14人)で、不適切会計問題に質問が集中。「役員どもは高給取って、利益追求で部下をいじめるのはやめろ」、「不適切会計、いい加減にせえ」など、一部の株主が声を荒げる場面もあった。ただ、退場者や警備を必要とするような、大きな混乱はなかった。

不適切会計についての質問で多かったのが、組織ぐるみを疑う声だ。「社外取締役や監査法人、会計の責任者が、不正を全く認識できなかったのはなぜか」、「不正が分からなかったということだが、ルールの下にやっていたはずで、薄々気づいていたのではないか」、「これは課長や部長ではできない、トップダウンだ」など。これらについて田中社長は「原因究明は第三者委員会が示してくれる」と語っただけで、具体的な言及はなかった。

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