東芝総会で株主が怒り心頭「3悪人に厳罰を」 3時間50分に及んだ臨時株主総会の詳報

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幕張メッセで開かれた東芝の臨時株主総会。1924人の株主が会場に足を運んだ(撮影:尾形文繁)

9月30日、千葉市の幕張メッセで東芝の臨時株主総会が開かれた。一連の「不適切会計」問題で7月21日に歴代3社長が辞任、9月7日に本来の提出期限から約2カ月強遅れて2014年度の有価証券報告書を提出するなど、揺れに揺れていた東芝だったが、ようやく臨時株主総会を開催することができた。

今回の総会では「不適切会計」問題や過年度決算修正、2014年度の決算などが報告、説明された。定款変更と社内取締役4人と社外取締役7人の選任という2つの会社提案は可決。株主提案の「不適切会計についての情報の開示に関する定款変更の件」など、14案はすべて否決された。

「土光さんの墓前で土下座しろ」

冒頭、室町正志社長が「株主の皆様をはじめステークホルダーの皆様の信頼を裏切り、市場を混乱に陥らせた事態を深く反省するとともに、お詫び申し上げます」と陳謝。役員全員が起立し、頭を下げて謝罪をした。

定時株主総会で使用している東京・両国国技館から幕張メッセに移したことによる影響もあってか、会場を訪れた株主は1924人(6月の定時株主総会は3178人)と、大幅に減った。一方、閉会までの時間は3時間50分(同3時間16分)と過去最長だった。

総会では、一部の株主が声を荒げたために説明が一時中断したほか、「(東芝の社長を務めていた)土光敏夫さんと石坂泰三さんの墓前で土下座しろ」「(辞任した歴代3社長は)あいつら何をやっているのだ」など過激な言葉が飛び交った。

出席した株主は「まだ5~6人くらい手を挙げているようだった」「早く終わることに対して『時間を延ばせ』と声を荒げる人がいた」と話しており、4時間が経過する前に途中で打ち切られたもようだ。株主と経営陣との主なやり取りは次ページ以降のとおり。

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