こんにちは。女性活用ジャーナリスト/研究者の中野円佳です。昨年9月に出版した『「育休世代」のジレンマ』という本で、子育て世代の女性が仕事でやりがいを求める「自己実現プレッシャー」と、少子化対策を受けた「産め・働け・育てろプレッシャー」の板挟みになる様子を描きました。
この世代で悩みが深く長くなる典型的なケースは、子どもが2人以上ほしい場合。1人目がほしくても産めない人もいる中では贅沢な悩みかもしれません。でも、1人目の育休から復帰した後、仕事に全力投球することができず悩む人は少なくありません。仕事アクセル全開に戻したのに、またすぐ妊娠・育休では、職場に迷惑をかけてしまう……と躊躇してしまうのです。
転職直後ですが、2人目妊娠中です
私自身もつい最近まで、そうして2人目のタイミングに悩む1人だったのですが、実は今、2人目を妊娠中です。順調にいけば、11月ごろには2児の母になります。
…あれ、4月に転職したばかりじゃなかったっけ。そうなんです。実は、妊娠が判明したのは転職する直前の3月。転職直後に「実は妊娠していて、ツワリが始まりまして」「半年後には産休に入ります」という状況になりました。これはちょっとまずいだろう、というのが一般的な感覚かと思います。私もそう思いました。
今回は、私の転職直前の2人目妊娠についてお話しながら、なぜライフイベントが女性のキャリアにとって大きな障害になってしまっているのか、仕事のアクセルの踏み時や踏み方について考えていきたいと思います。
女性がキャリアを築こうと考えたとき、妊娠を避けた方がいいなと思うタイミングは、山のようにあると思います。入社してすぐ、部署を異動した直後、プロジェクトに入れてもらった、隣の人の妊娠が判明したばかり、とにかく忙しい時期、そして転職した直後などなど――。
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