新山千春、公表しづらい不妊治療の実態を語る訳 実は芸能界でも不妊治療をしているケースは多い

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治療を続けていくうえでは、家族の協力も必要不可欠となる。パートナーに求めることについては、このように明かした。

採卵や注射、服薬などは女性が肉体的にも精神的にも痛みを伴うもの。旦那さんには、そういう意識をしっかりもって接してもらえたら、奥さんは凄く嬉しいものです。治療中は生活が変わりストレスも溜まり、全てのバランスが崩れるので、「思いやりをもって接してくれているな」と感じられるだけでずいぶん気持ちが楽になる。

ちょっとした洗い物だったり、ゴミ出し、買い物に行ってくれたり、しんどいときはご飯ウーバーでいいよ、とか、些細なことでも全然違う。押し付けがましくなく、というのもポイントですね(笑)。

私は入浴剤が好きなんですが、治療でツラいときに旦那さんがプレゼントしてくれてめちゃくちゃ嬉しかったです。「大丈夫、大丈夫」と伝えるとなかなか響かない。「大変だよ」と伝えて、ちょっと甘えるくらいがちょうどいいのかもしれません(笑)。

大切なのは頑張りすぎないこと

今はできるだけ家事は分担しつつも一緒にやるようにしていて、時間を見つけて旦那さんと一緒に外出することも意識してます。週末はランチや行きたいカフェに行ったり、そういうちょっとしたお出かけが良い気分転換になるんですよね。

正直、金銭的にも体力的にもどこまで続けられるかはわかりません。ですが、できるところまでは頑張ってみようと考えています。そんな中で個人的に大切にしていることは、「頑張りすぎないこと」です。

仕事も家事も頑張りすぎるとしんどくなるし、不妊治療をしていることも重く考えすぎないようにしています。そういう風に肩の力を少し抜くことも、治療と向き合っていくうえで大切だなと今は思いますね。

前編「新山千春『マッチングアプリ婚』の偏見に思うこと」はこちら

栗田 シメイ ノンフィクションライター

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くりた しめい / Shimei Kurita

1987年生まれ。広告代理店勤務などを経てフリーランスに。スポーツや経済、事件、海外情勢などを幅広く取材する。『Number』『Sportiva』といった総合スポーツ誌、野球、サッカーなど専門誌のほか、各週刊誌、ビジネス誌を中心に寄稿。著書に『コロナ禍の生き抜く タクシー業界サバイバル』。『甲子園を目指せ! 進学校野球部の飽くなき挑戦』など、構成本も多数。南米・欧州・アジア・中東など世界30カ国以上で取材を重ねている。連絡はkurioka0829@gmail.comまで。

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