アップル、中国で「iPhone 15」を異例の値引きへ 春節の商戦を前に1月18日から21日まで実施

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米アップルはスマートフォン「iPhone」の最新モデルを中国で数年ぶりに値引きする。値引き幅は最大500人民元(約1万円)。最新モデルの異例の値引きは、iPhone需要の減退を巡る懸念を深める可能性がある。

アップルは15日、同社の中国向け公式ウェブサイトで値引きを明らかにした。このキャンペーンは春節(旧正月)商戦を前に1月18日から21日まで実施される。

中国では華為技術(ファーウェイ)のような国内ブランドが一段と好まれている上、国家機関や企業の間で外国製品の使用を禁止する動きが広がっている。アナリストの話では、アップルの最新モデル「iPhone 15」は、昨年の中国発売後、販売台数が前モデルよりもはるかに低調だという。

ジェフリーズによれば、華為技術(ファーウェイ)が回路線幅7ナノメートルの中国製プロセッサを搭載した「Mate 60」シリーズを発売した後、iPhoneの昨年の販売台数は30%減少した可能性がある。

アップルは例年、春節を前に製品を値引きしているが、ここ数年はiPhone最新モデルを値下げしていなかった。今年の春節は2月10日。

同社ウェブサイトによれば、今年の値引き対象は、iPhone 13からiPhone 15 Pro Maxまであらゆるモデルを網羅。パソコン「MacBook Air」やタブレット「iPad」の大部分のモデル、ワイヤレスイヤホン「AirPods」の一部モデル、スマートウオッチ「Apple Watch SE」などのデバイスも値引きする。MacBook Airの価格は最大800元引き下げる。

関連記事:

  • アップル「iPhone」の中国販売、今年は2桁台の減少か-ジェフリーズ
  • アップル最新iPhoneの中国販売が低調、前機種大きく下回る-調査会社
  • 中国、iPhone使用禁止を国有企業や政府部門に拡大目指す-関係者 (3)

原題:Apple Offers Rare iPhone 15 Discount in China Amid Demand Fears(抜粋)

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著者:Bloomberg News

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