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中学・高校の英語で「対話型AI」が使われる日 注目ベンチャーのエキュメノポリスが実証研究

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AIを使った英語学習実験が示す未来。

「LANGX Speaking」の画面
アニメのようなキャラクターが会話の相手となる

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AIの進化によって英語学習の効率性が一気に高まる。
『週刊東洋経済』1月20日号の特集は「タイパ時代のAI英語術」だ。AIを使いこなせるかどうかが、英語をマスターするうえでのカギとなる。
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中学や高校などの英語教育の現場でも変化の兆しが見られる。

AIは今や人間同士のコミュニケーションに近い感覚で対話できる。その能力を活用することで、現場の指導者は生徒の英語力がどのレベルなのかを正しく判定できるという。生徒自身は英語でのコミュニケーションを楽しみながら、英語力を引き上げていく。

その「『話すこと』の力を高める実証実験」が行われたのが、千葉県立成田国際高校だ。生徒の英会話レベルに応じて会話を展開する、「LANGX Speaking」というシステムを活用し、120人の生徒が約1カ月間で計8回、タブレットでの家庭学習を行った。

家庭学習では1回につき10分間、AIとの対話を行う。内容は日常会話だが、あいさつから始まる生徒とのやり取りを通じて、AIが相手の英語レベルを推測し、それに応じた話題へ誘導していく。

例えば初級者なら「どんなペットを飼っているか」という内容のものが、上級者と判断すれば「野生動物についてどう思うか」といった、もう少し高度な説明が必要な内容に変わる。

画面に現れるのはアニメのような人型AIキャラクターで、ボディーランゲージを含め豊かな表情を表現するよう設計されている。

英会話は楽しい

実験の結果を見ると、実験前と比べスピーキングテストの平均スコアの伸びが確認できたという。とくに、英語の国際基準で文部科学省の指標としても使われるCEFRのうち「B1」レベルの生徒が増えた。

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