美人やイケメンだと得することは誰でも知っている。就職も仕事も恋愛も有利に進められそうだ。では、どんな場面でどれくらい得をするのか? 生涯賃金はどれくらい違うのか? ブサイクだったらどれくらい損をするのか? 本連載では、美の経済学を20年以上研究し、その成果を書籍『美貌格差:生まれつき不平等の経済学』にまとめた労働経済学の権威が、疑問に答える。
前回は、イケメンや美人がそうでない人に比べて、生涯年収に換算して2700万円も得をしているというデータをお見せした。また、女性より男性のほうが見た目による収入格差が大きく、その理由は、女性の本当の格差がデータに表れていないからだという話をした。
本日は、美人やイケメンの収入が多いなら、企業業績にも影響するのかというテーマでお話しする。
いろんな業界で、美しい働き手はそうでない人たちより稼ぎがよく、一方、容姿の劣る働き手は平均より稼ぎが悪い。経済全体にわたって、容姿のいい働き手はほかの点ではまったく同じだが、容姿の劣る同僚よりも収入が多い。
では、企業家自身の容姿は、企業の成功にどんな影響を与えているのだろう。雇い主の容姿は、自分の率いる会社の業績にどう影響しているのだろう?
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