アトキンソン氏、「新・所得倍増計画」を提言

2030年、訪日客8200万人も狙える日本の底力

この国には、年間8200万人の外国人観光客を呼ぶ「潜在力」があります(写真:vichie81 / PIXTA)
1990年代の不良債権問題や銀行再編を誰よりも早く予見した凄腕アナリスト、デービッド・アトキンソン氏。現在は日本の国宝・重要文化財の修復を手掛ける小西美術工藝社の社長を務めながら、日本の伝統文化を守りつつ、伝統文化財をめぐる行政・業界改革の提言を続けている。
そんな彼は、新刊『デービッド・アトキンソン 新・観光立国論』(弊社刊)の中で、正しい観光政策を採れば、2030年に訪日観光客8200万人を突破し、GDP成長率8%を達成できると主張している。どういうことなのだろうか。

日本は「観光後進国」である

本書は、「21世紀の所得倍増計画」の提言です。日本の潜在力と世界の観光産業の隆盛を考えれば、2030年までに8200万人を招致することも、決して不可能ではありません。本書では、そのための方策を、詳しく解説しています。

日本政府は先日、2020年の訪日外国人旅行者の目標数を、年間2000万人から3000万人へと、大幅に引き上げることを明らかにしました。

私はかねてより、2000万人は少なすぎると主張していましたので、目標数の引き上げ自体は当然だと受け取っています。ですが、年間3000万人という数字は、まだまだ少なすぎると言わざるをえません。私は、日本の観光産業の「潜在力」を正しく生かすことができれば、年間8200万人も十分、達成可能だと考えています。

それをご説明する前に、まず、世界の観光業全体における、日本のポジションを知っていただきたいと思います。世界の国際観光客数は、1950年にはわずか2500万人でしたが、その30年後の1980年には2億7800万人、さらに15年後の1995年に5億2800万人、そしてついに2013年には、10億8700万人に膨れ上がりました。

さて、この中で、日本のシェアはどれくらいだと思いますか?

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