東武線「大宮と春日部の間」岩槻周辺に何がある? 七里―八木崎間、都心直結計画抱く「小江戸」

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そして岩槻駅が管理する最後の駅となるのが、八木崎駅だ。八木崎駅を過ぎると、アーバンパークラインの線路は大きく右にカーブする。そのため、実は八木崎駅と春日部駅の間は歩けるほどに近いという。「なので、八木崎駅が最寄りの方でも、スカイツリーラインを使うときには春日部駅まで歩かれることがあるみたいですね」(色川駅長)。

八木崎駅
八木崎駅の春日部方面への列車が入るホームは改札口から直結(撮影:鼠入昌史)

この八木崎駅も駅前に春日部高校という県立高校があって、通学時間帯ににぎわう。高校のある北側に小さな駅舎とロータリー。通学時間帯以外は比較的静かな、これまた住宅地の駅である。

「アーバンパーク」のイメージに変わった?

「私はアーバンパークライン、まだ野田線としか呼んでいなかったころに乗務員をしていたのですが、沿線もだいぶ変わりましたよね。住宅地が増えて、お客さんも増えた。イメージも変わってきたんじゃないですか(笑)」

アーバンパークラインというと、大宮と船橋という両端のターミナルに加えて春日部や柏といった中核的な街が知られる。最近ではつくばエクスプレスと交差する流山おおたかの森駅など成長著しい駅もある。

ただ、そうした街の合間にひっそりただずむ岩槻の駅。都心直通という夢も抱きつつ、アーバンパークラインが確かな存在感で街の人々を支えている。周辺の小さな駅を含め、小江戸・岩槻の町を歩く小旅行。悪くなさそうである。

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鼠入 昌史 ライター

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そいり まさし / Masashi Soiri

週刊誌・月刊誌などを中心に野球、歴史、鉄道などのジャンルで活躍中。共著に『特急・急行 トレインマーク図鑑』(双葉社)。

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