アップルの強みは「稼ぎどころ」の設定にある

<動画>「iPhone過多」でもまったく問題ない

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iPhoneが70%なのに対し、App Storeがたった5%程度……。先ごろ発表されたアップルの第2四半期決算で、この売り上げ構成に驚かれた方は多いかもしれない。だが夏野剛氏は、「まったく問題ない」と語る。どういうことなのだろう?

 

こういう構成になるのは、ある種当たり前のことだと言えます。アップルは垂直統合のサービスを展開しています。ハードをつくり、その上に載せるOSをつくり、その上に載せるソフトをつくり、コンテンツをを供給するサービスをつくり(これがApp Storeですね)、そして部分的にはiPhotoのような、コンテンツそのものも提供している。

サービスの要であるかもしれませんが、アップルはApp Storeの収益を最大限にしようとは考えていません。どこが稼ぐ機能で、どこがサポート的に使う機能かというのを、非常によく考えている。それが優れたバリューチェーンであり、アップルの構造は非常によくできているのです。

この記事は週刊『夏野総研』とのコラボレーションでお届けします

ハードとしての売り上げ、たとえばiPhoneやiPod、これは規模の経済が効くので、販売量が拡大するほど利益率が高まる。一方で、ソフトやApp Storeの料率を高く設定して儲ける仕組みを作ると、コンテンツホルダーのインセンティブは下がってしまう。会社にとって将来的にどちらが得かというと、規模を大きくしてハードで儲ける形です。

iモードも公式サイトや課金モデルは「こませ」だった

現在のApp Storeの30%という料率も「高い」と指摘する人はいますが、それでも50%、60%と上げることはせず、むしろ機能を強化しても手数料はそのままというふうにしておく。そしてハードの売り上げで利益をさらに伸ばしていく戦略を、アップルは見事に展開していると言えます。

ちなみに私が昔やっていたiモード。これもコンテンツの売り上げは大体3000億円で、ここから得られる収益は9%(270億円)に抑える一方、通信料から得られる収入は1兆7000億円あり、こちらはそのまま、(利益として)取らせていただいていました。

iモードの公式サイトや課金モデルが独占的だという人もいましたが、それはとんでもなくて、むしろ「こませ」だったのですね。コンテンツが自立的に儲けられるような仕組みを用意しつつ、本質はネットワーク収入で儲けることに焦点を当てたビジネスモデルを作っていたのです。

ビジネスモデルの「キモ」をどこに持ってくるか。これを考えたうえでのテクノロジー開発とサービスの設計をすることに、アップルやグーグルは優れていると言えるでしょう。

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