保険のプロは、最後まで保険には入りません

保険の入り方は企業に学べ!

(写真:TAIGAR/PIXTA)

漠然と情緒的に保険に入るのは、世界でもおそらく日本だけ。そして、「保険はできるだけ入らない」が世界の常識(連載第3回)。このように、お伝えしてきました。

今回は視点を変えて、企業がどのように保険を利用しているのか、を見てみましょう。言うまでもありませんが、企業の目的は儲けることです。利益を最大化することがゴールですから、企業活動の基本は経済合理性を重視することにあります。好き嫌いでなく、損か得かで判断します。だから保険の利用も損得で決めています。

企業はできるだけ保険に入らない

企業はビジネス上で起こりえるさまざまなリスクに対処するため、巧みに保険を活用しています。特に大きな企業では、専門スタッフを抱え、保険利用の豊富な経験を積み重ねています。だから保険会社と互角に渡り合えるほど保険に精通しています。いわば保険活用のプロです。企業がどのように保険を利用しているかを知ることで、私たちも経済合理的な保険利用法を学ぶことができます。

企業は日々変化するビジネス環境に対応しながら、さまざまなリスクに備えています。昨日まで順調に成長し業績を伸ばしていた企業が、予期せぬリスクに巻き込まれ、あっという間に倒産してしまうこともよくある話です。そこで企業が取り入れているのが「リスクマネジメント」の考え方です。リスクへ適切に対処するハウツーを理論的に体系化したものです。

リスクマネジメント論では、「保険はほかに対処方法がない場合の最後の手段である」と教えています。だから企業はすぐに保険に入るような安易なことはしません。いろいろな対処策を講じたうえで、どうしても保険に頼らざるをえない場合にかぎって、最後に保険に入ります。言い換えれば、企業は「できるだけ保険に入らない」のです。

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