「無印良品」がアジアで認められるワケ

売れているのはユニクロばかりじゃない!

良品計画は前期、増収増益で過去最高を更新。牽引役は海外、中でもアジアだった(撮影:今井康一)

「ユニクロ」などと並び、消費増税後も小売業界で絶好調を続けているのが、生活雑貨から衣料、食料品、インテリアまでを扱う、「無印良品」だ。

無印良品を展開する良品計画が4月9日に発表した2015年2月期決算は、売上高が前期比18%増の2602億円、営業利益が同14%増の238億円となり、ともに過去最高を連続更新した。特に中国を中心にしたアジア地域が高い成長を牽引。2016年2月期も2ケタ増収増益を見込むなど、好調な勢いは続きそうだ。

伸びが目立つのは海外事業。2015年2月期の売上高は前期比64%増の771億円、営業利益は同75%増の72億円と、大幅な増収増益を達成した。金井政明社長は「中国、台湾、韓国が伸長したほか、ASEANも安定化している」と説明。連結業績に占める海外事業の比率は、売上高、営業利益ともに、約3割を占めるまでに成長している。

中国で「MUJI」が浸透する

無印良品をここまで主導してきた金井政明社長

中でも成長のカギを握る中国では、2014年末、成都に3000平方メートルを超える海外最大規模の出店をした。2015年2月期の中国の新規出店は、日本国内を上回る30店に達し、期末の店舗数合計は128店まで拡大している。

こうした大量新店に加え、既存店も好調に推移。日本同様に顧客ロイヤルティの高い、「MUJI」ブランドが消費者に浸透してきている。

 一方、国内事業は、売上高が前期比6%増の1721億円、営業利益は10%減の124億円だった。円安の影響で営業益は落ち込んだが、既存店売上高は前期比2.7%増と増税後も順調。全店売上高は、食品部門が2013年に大ヒットしたレトルトカレーの反動で4%減ったものの、衣服や雑貨などの主力部門が牽引。「首のチクチクをおさえた洗えるタートルネック」や、カシミヤ関連、オーガニック系の好調な衣服部門が前期比23%増だったほか、「体にフィットするソファ」が大ヒットした生活雑貨部門も13%増と伸びた。

 良品計画では、付加価値の高い商品を「こだわりたいね」、定番で価格が値頃な商品を「ずっと良い値」に分類。ここ最近、「こだわりたいね」の構成比率を上げることで、販売商品全体の価格底上げをしてきたことが奏功している。2015年2月期は商品アイテム数を1割以上削減する一方、「こだわりたいね」の販売に注力。客数は前期比微減だったが、客単価が同3.6%増と大きく伸び、既存店売上高は同2.7%増となった。

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