無印良品、強さの秘密はどこにあるのか 「Bisa(微差)」を「微差力」に高める

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「無印良品」を運営する良品計画の強さの秘訣とは?(写真は自由が丘店)
『現場力を鍛える』『見える化』など数々のベストセラーがある遠藤功氏が、「10年間の集大成」として出版した『現場論――「非凡な現場」をつくる論理と実践』が、発売20日で3万部を突破しました。
 「日本企業の強さは現場力にある」という視点から、現場力を鍛える仕組みをわかりやすく読み解いた1冊で、「私の職場でも応用できるヒントを見つけた」「現場で働くことが楽しくなった」などの声が、読者から多数届いています。
 新刊のベストセラーを記念した連載第2回目は、『現場論』の「ケース事例」でも紹介した良品計画です。「MUJI」として海外でも人気を博している同社の「Bisa(微差)」を「微差力」に変えるコツを解説してもらいました。

「Bisa」なら現場の当事者意識を取り戻せる

33刷15万部のベストセラー&ロングセラー『現場力を鍛える』の衝撃から10年。その後の全エッセンスが詰まった10年間の集大成、ついに発売! 本書を読めば、どの現場も必ず強くなる。現場にかかわるすべての人に、役立つ1冊。

「イノベーション」という言葉の連呼が、日本の現場力を劣化させている――。

ここ数年間、私が感じている大きな危機感です。

もちろん私も、イノベーションの重要性や必要性は認めています。しかし、日本の経営者が「イノベーション」という言葉を声高に叫べば叫ぶほど、現場で働く99.9%の人たちの「当事者意識」は薄れていきます。

「イノベーション」という言葉をさんざん聞かされた現場の人は、内心こんなふうに思っているのではないでしょうか。

「イノベーションみたいな革新的な仕事は、自分には関係ない……」

「イノベーションなんて、ごく少数のすごい人がやることでしょ?」

つまり、経営者が「イノベーション」と連呼すればするほど、現場は無関心になっていくのです。

一方、トヨタやデンソーをはじめとする現場力が強い企業の多くは、ダイナミックなイノベーションは否定しませんが、それ以上に「日々の小さな改善・改良」に地道に取り組み、好業績を上げています。

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