経費なのに「自分の金の様に豪遊」上司にモヤモヤ 会社や仕事を考えたうえで費用は使うべきだ

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当然のことですが、取引先への接待などであれば取引の拡大などが目的なわけですし、そして社内の飲み会であれば人間関係の円滑化や、上司として部下にさまざまな見本を示す場所でもあるわけです。

さまざまな見本というのは、例えば人生経験が豊富な年長者としての生き方の見本なども含まれます。当然お酒の飲み方や場所を踏まえた立ち振る舞いもしかり、です。

そのように考えますと、本来は「自分は会社を代表して、会社の代理としてこの場を任されているのだ」という意識で、周りからどう見られるかを考えなくてはいけないのです。

会社のお金を「消費する」以上の感覚がない

費用が使えてラッキーなどと思っていてはいけませんし、そういったヒトは会社のお金を「消費する」以上の感覚はないのだと思います。

仕事を成し遂げるのが目的のお金ですから、「投資して最大限のリターンを目指す」という感覚でないといけないのです。

したがって、STさんの感じているモヤモヤは非常にわかりますし、正しい認識や感覚だと思います。

かつて拙著にも、エピソードとして書きましたが、社会人になりたてのころにそのような経験をしたことがあります。

「君たちもこういった店で食事できるような男にならないとね」とか、「日頃飲めるワインの金額が人間の価値だよ」うんぬん。ところが最後に「おっと、領収書ください」という始末なので「ごちそうさまでした」と言い、何だかなぁ、と思った経験があります。

後日その領収書を経費として会社システムに入力しながら再度モヤモヤしたものです。

こういった話は多々あるでしょうから、反面教師として自分自身がそのような卑しいことをしないように気を付ければよいのです。

当然そのような経験もあるので、私は会社費用をほぼというかまったく使いません。すべて自腹ですね。もっとも立場的に会社と自分個人を分けて考えられないようではいけないのですが。

いずれにしても、身銭を切った投資のほうがいろいろなことに真面目になれますし、ましてや学びも多いのだと思います。

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