子供がいない夫婦の「絆」は、どう生まれるか

結婚2年で「寝室も休日も別」の超達観夫婦

(イラスト:堀江篤史)

「公務員モテ」を経験して結婚した男性がいると聞き、関西地方にあるイタリア料理店を予約した。ほぼ時間どおりに店に現れたのは、西日本の地方自治体に出向中の国家公務員、村上博之さん(仮名、39歳)だ。

東京・霞が関で激務をこなしていた30代半ば、博之さんはたまの休みはひとり旅に出掛ける独身生活を満喫していた。しかし、「ひとりは好きだけどずっとひとりは寂しい」と漠然と感じるようになり、大手の結婚相談所に登録。すると、今までの人生で体験したことのない人気を得たのだ。

「週に4、5人の女性から申し込みが来るのです。選りすぐらせてもらったうえで、10人ぐらいと実際に会いました」

結婚とは生活そのものであり、前世代である親からの祝福とサポートを得て、次世代を産み育てる場でもある。「人生は冒険だ」と信じる人は別として、大多数の人は「生活の長期的な安定」を志向する。第一段階ではスペックのみで相手を選ぶ結婚相談所で、公務員の男性が人気を博するのは当然だと言える。

博之さんの選考基準は、「見た目が自分好みの美人で、共働きを希望する旅行好きの女性」だった。しかし、そのような女性と実際に会って何度かデートを重ねると、なぜか振られてしまう。異性に対して積極的ではない博之さんは、華やかでアクティブな女性からは「ほかの男と比べると押しが弱くて頼りない」と見切られてしまうのかもしれない。恋愛を前提とする現代の結婚では、よほどの資産家などでないかぎり、スペックだけでゴールにたどり着くことはできないのだ。

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