大塚家具とニトリはどこで明暗が分かれたか

社長解任騒動の背景に何があるのか

株主総会を前に訴える、大塚久美子社長(撮影:梅谷秀司)
経営方針の違いから、実の親子間で対立している大塚家具。父である大塚勝久会長は、長女の久美子社長の退陣を求める株主提案を提出しました。
大塚家具の過去20年間の業績を振り返りますと、リーマンショックが起こった2008年を境に急速に悪化し、今では営業赤字に転落しています。勝久氏の高級路線では、もはや以前ほどの利益が上がらない状況であることは否めません。
ただ、今回の騒動は、株主総会にかけるほどのものではないと私は思います。新しい戦略を打ち出したいのであれば、一部店舗で試験的に行ってみればいいだけの話です。むしろ、そうした「実験」をしてから新しいことをやるほうが安全だと、経営コンサルタントの私は思います。そのうえで、旧形態の販売方法を、どう変えるかをさらに考えれば良いだけの話です。それがここまでこじれるのは、戦略上の問題だけではないと考えています。
今回のコラムでは、大塚家具とニトリの業績を比較しながら、話題になっている社長解任騒動について、私の意見を述べたいと思います。

ビジネスモデルが陳腐化してしまった大塚家具

まずは、大塚家具の平成26年12月期決算(2014年1〜12月)を見ていきましょう。

同社の損益計算書(9ページ参照)から業績を調べますと、売上高は前期より1.3%減の555億円。これに伴って売上原価も微減し、売上総利益は1.5%減の305億円となりました。
さらに「販売費及び一般管理費」が微増したため、本業の儲けを示す営業利益は、前の期は8億円の黒字だったのが、この期は4億円の赤字に転じました。

ただ、一時的に「投資有価証券売却益」などの収入があったため、当期純利益はかろうじて4億円の黒字を確保しました。当期利益を確保するために「益出し」をしたのだと考えらます。いずれにしても、本業の業績が悪化していることは間違いありません。

大塚家具は、かつて日本最大の家具メーカーでした。1990年代、バブルの余波に乗って勝久氏の高級路線が当たり、業界1位にまで上り詰めたのです。

当時の業績を振り返りますと、1996年あたりから急拡大し、2001年には売上高712億円、営業利益75億円を稼ぎ出していました。それから2007年にかけて続いた戦後最長の景気拡大の間、この業績を維持していました。

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