好調な半導体関連企業、100万円以上の年収増加も 年収に占める「業績連動分」の割合が高いのも特徴

拡大
縮小
札束とミニチュアのビジネスパーソン
(写真:Luce / PIXTA)

東京エレクトロン16.6億円、フェローテックホールディングス9億円、ディスコ2.9億円──。

これらの額は2021年度における各社社長の年間報酬だ。高額報酬の背景にあるのは好調な業績。その恩恵は従業員にも届いている。

直近10年間で従業員の平均年間給与が100万円以上伸びた半導体関連企業はどこか。『会社四季報』のデータを基に増加額の大きい順にランキングした(次ページ参照)。従業員の平均年齢は各社40歳前後だ。

年収は10年前の2.2倍

週刊東洋経済 2022年11/12号[雑誌](半導体 次なる絶頂)
『週刊東洋経済』11月12日号(11月月7日発売)の特集は「半導体 次なる絶頂」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

 

1位になったのはウェハーの搬送装置を展開するローツェ

広島県福山市に本社を構えるが、台湾TSMCなどグローバル企業が主要取引先だ。2021年度の営業利益は158億円と10年前の33倍に。歩を合わせて従業員の年収は2.2倍となった。

2位のレーザーテックは、マスク検査装置を展開。3位のディスコは半導体の研削・研磨装置メーカーだ。

この2社の従業員給与は10年前比で1.6倍になった。4位の東京エレクトロンは半導体製造装置大手。5位のフジミインコーポレーテッドは半導体製造時の研磨剤に強い。

「賞与ランキングに載ったことなどを受けて知名度が上昇した」と話すのは、ディスコの関家一馬社長だ。新卒採用において、トヨタ自動車やソニーグループから内定を得るような学生でも、「2勝3敗くらい」(関家社長)でディスコに来てくれるという。

次ページそのほかの高年収企業は?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT