まずは、「すごいグーグル」。さっそく“グーグルらしい”ニュースが流れてきた。『Google 1日の総検索数は約30億クエリ、1年で1兆超え』(ASCII.jp)だ。世界のネット人口が約29億人とされている今、ネットを使う人々が1日に1回アクセスしている計算ということになる。これは凄まじい数字と言える。
グーグルは元来、検索サービスを通じて“世界中の情報を再整理する”というポリシーを持ってきた。情報の再整理には言葉の壁を取り除くことも含まれており、事実、Chromeの翻訳を使えば「言葉の意味がわかる」程度にまでなっている。これが2014年までのグーグルだった。
ゲノム解析支援から違法漁業監視まで
2015年からは「意味がわかる」からさらに進化し、「コミュニケーションができる」、つまり自然言語にシフトしてきたと感じるのだ。そう、『ほんやくコンニャク実現か、グーグルが同時翻訳アプリを発表』(iPone Mania)である。グーグルは最新のテクノロジーに敏感に反応し提供してきた企業。そういう意味では、空想の存在だった「ほんやくコンニャク」の実現が目前に迫っている可能性はかなり高い。
グーグルはテクノロジーを使い、社会に大きく貢献している。その意思は、『グーグルがゲノム解析を支援:自閉症研究などと提携』(WIRED)と『Googleが世界の海を監視することで「違法漁業」の実態が明らかに!』(TABI LABO)を見れば一目瞭然。特に先天的な病気の解明には、ゲノム解析がきわめて役立つこと、そしてゲノム解析には巨大なコンピューティングパワーが欠かせないことがわかってきた。その中でグーグルは「世界一のビッグスポンサー」になったわけだ。
違法漁業監視もしかりである。Google Earthは将来的に衛星から受け取ったデータをリアルタイムで表示されるようになるだろう。違法漁業だけでなく、交通情報の入手や違法な森林伐採なども取り締まれることになる。以前は、限られた人間しかアクセスできなかった情報がGoogle Mapsやストリートビューによって誰でも手に入るようになっている。STAP細胞論文の写真盗用を見ぬいたのもネット上の一般人だ。今後は、「関心のある個人」の力がさらに強くなっていくということ。そんな時代の幕開けを意味するニュースである。
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