どうなる?パナ、シャープ、東芝のテレビ事業

「海外撤退」「4K集中」など進めて"局地戦"に

欧米のテレビ市場では韓国サムスンなどの猛烈な値下げ攻勢に苦しめられている(AP/アフロ)

「いったん黒字化のメドはついたが、想定以上に状況が悪化している」。

パナソニックのある関係者がそうため息をつくのはテレビ事業だ。全社的には業績回復が目立つが、赤字事業の中で、テレビの不振だけが特に深刻さを増している。

想定外だったのは、まずは円安である。テレビの原価構成は7割以上が液晶パネルだ。海外調達なので、円安のデメリットは大きい。

サムスン電子が値下げ攻勢

欧州市場での価格下落も響いた。低シェアにあえいでいた中国や米国市場に比べ、欧州は4Kテレビなど高価格帯の需要が根強く、重点地域と位置づけていた。ところが、ここへきて韓国サムスン電子などの値下げ攻勢で、苦戦を強いられている。

ひとまず今年1月末には、中国・山東省の合弁会社での生産を終了した。今後は生産を他社に委託するという。北米向け生産を担うメキシコについても、現地企業への工場売却を考えているほか、テレビ事業全体について、海外の生産体制をどうするかを検討している。

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海外での生産・販売の撤退が続いている

テレビ事業の海外生産体制を見直しているのは、パナソニックだけではない。価格の急速な下落、韓国勢や中国TCL、米ビジオといった海外メーカーの猛攻によって、日本勢の世界における販売台数シェアは、ジリジリと減り続けている。

2005年には世界シェア13%を握っていたシャープも、2014年末にポーランドの工場を売却。欧州でのブランド使用権をスロバキア企業に供与して収益を得るビジネスモデルへの転換を図った。

足元の事業環境は厳しい。シャープは2月3日、2015年3月期の最終赤字見通しを公表したが、高橋興三社長が一因に挙げたのがテレビだった。構造改革を行った欧州の赤字に加え、米国では価格競争が過熱。国内でも4Kテレビ移行が遅れたことで、需要を取りこぼしたのが理由だ。

高橋社長は、「米国では機種は絞るが事業は続ける。マレーシアや中国・南京の工場でも、すぐに閉じる話は挙がっていない」と言うが、一段の合理化は不可避な情勢だ。

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