「広告宣伝費を削った100社」ランキング 1位パナソニック、2位任天堂…苦戦映す

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テレビやインターネット、新聞、雑誌といった主要なメディアを中心として、一般消費者の目に届く企業広告。鉄道、バスなど交通機関の車内や駅・停留所のほか折り込みチラシなどでも目にすることが多い。

東洋経済オンラインは1月27日、「『広告宣伝費』を増やしたトップ100社』を配信したが、今回はその逆を紹介しよう。主要な上場企業のうち、この5年間で広告宣伝費を減らした金額が多い上位100社をランキングした。

原則として直近の本決算(2013年10月期~2014年9月期)における有価証券報告書の本表・注記に開示があった企業を対象としており、広告宣伝費と販売促進費が分けられない場合は合算値を用いて算出。業種は金融以外の一般のみに限定した。なお、連結ベースなので海外における広告宣伝活動も原則として反映されているとみられる。

広告は企業業績がいいときには金額を増やし、悪いときには広告を減らす傾向がある。5年前といえばリーマンショック前後で多くの企業が広告宣伝費を圧縮した流れがあり、そこから回復に向かったかさらに落ち込んだかがポイントになる。ここ5年で、広告を減らしたのはどんな企業か。

減少額や減少率の目立つ会社にはそれなりの理由がある。1位はパナソニック。5年間での減少額は698億円。パナソニックは5年前といえば、プラズマテレビの広告を積極的に展開していたが、2012年3月期、2013年3月期と2期連続で7000億円超の最終損失を計上。プラズマの尼崎工場や三洋電機買収に伴うウミを出し切った。広告宣伝費の減少は業績不振の時期と重なっており、当時に苦しんだ気配がみられる。今期(2015年3月期)は業績回復基調にあり、今後は持ち直してくると見ていいだろう。

任天堂の宣伝費減も業績不振を映す

2位は任天堂。これも説明はいらないかもしれない。携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」シリーズの大ヒットで躍進したが、家庭用ゲーム機「WiiU」の不振にあえぎ、赤字が続く厳しい状況が続いていることを反映しているといえそうだ。

一方で、広告宣伝費は戦略商品の投下の有無などにより、年度で多少変動することもあり、5年前との比較で減らしているからといって、業績が苦戦していると一言で片付けられないこともある。今回のランキングは増加・減少とも2014年春の消費増税を反映しきれておらず、主要な3月決算企業の有価証券報告書が出そろう2015年7月以降は同じランキングを組んでも、顔ぶれが大きく変わりそうだ。

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