駅伝界の王者ナイキを抜いた、あのブランド

箱根駅伝の裏にあった、もうひとつの"戦い"

今年の箱根駅伝往路1区の様子。シューズのブランドは、さまざまだ(写真:日本スポーツプレス協会/アフロスポーツ)

正月の箱根駅伝は“山の神”でトップに立った青山学院大が、復路も快走。最終的には後続を10分以上も引き離す独走劇で、初優勝を成し遂げた。

5区以降は首位交代がまったくなく、視聴者としては物足りなかったかもしれない。それでも「箱根駅伝」の平均視聴率は往路28.2%、復路28.3%と、今年もキラーコンテンツぶりを発揮した。いちばん喜んでいるのは青学大関係者に違いないが、同じくらいほくそ笑んでいる人たちがいる。それは青学大にユニフォームを提供しているアディダスだ。

箱根駅伝はトップを映し続ける1号車をメインに、2位のチームを中心に押さえる2号車、バイクカメラ、定点カメラなど複数の映像をスイッチングしてお茶の間に流している。大きな順位変動がなければ、必然的に1号車の映像が多くなる。5区で神野大地がトップを奪ってからは、青学大の選手たちがカメラをジャックした。

アディダス唯一の提供校が、青学という強運

青学大がどんなユニフォームで走っていたのか。箱根駅伝を長時間ご覧になった方なら、記憶に刻まれているだろう。

グリーンの上下で胸には「青山学院」の文字。そして、肩の前方には”3本ライン”が輝いていた。ランパンのサイドに配置された3本ラインは正面からの映像では見えにくいが、沿道に詰めかけたファンにはバッチリとPRできたことだろう。レース後のインタビューなども含めると、「箱根駅伝」という番組は12時間以上のロング放映。しかも平均視聴率は30%に近かった。最も多く映し出された青学大とアディダスの宣伝効果は絶大だ。

箱根駅伝に出場する大学は、各メーカーと「契約」を交わしている場合がほとんど。 メーカーは影響力のあるチームやトップ選手を“1本釣り”することで「ブランドイメージ」をアップさせて、販促につなげるのが目的だ。

近年の箱根はナイキのPRが際立っていた。2013年はアシックス(日本体育大)に優勝をさらわれたものの、前年までの7年間で6度の総合優勝に輝いている。それどころか、2011年にはナイキが契約しているチームがトップ3を独占。ナイキは優勝校を原宿のナイキショップで行うイベントに招待するなど、箱根駅伝を活用したPR戦略に力を入れてきた。

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