デフレ完全解明・インタビュー--有力エコノミストが日本経済再生の処方箋を大激論


第12回・最終回 河野龍太郎・BNPパリバ証券チーフエコノミスト--1人当たり潜在成長率、高める構造改革が必要

  失われた20年といわれるが、二つの背景がある。2000年ごろまでの停滞の原因は不良債権問題、バランスシート問題。02年ごろに、銀行への厳格な会計基準の適用で、過剰債務問題の整理が行われた。しかし、今度は経済の老化という問題が現れてきた。1998年ごろから生産年齢人口の減少が始まり、00年代に入って加速し、今や年率1%減になっている。かつては、人口減少は労働供給制約で、インフレ要因だと思われていた。だが...


第11回 山田 久・日本総合研究所ビジネス戦略研究センター所長--事業構造をグローバル化し、「値下げ賃下げの罠」脱却

  日本経済はデフレが続いていることで、二つの大きな問題を抱えてしまっていると思う。一つは財政が悪化していくことだ。景気対策関連の支出は増えるし、税収が減っていく。財政赤字の額は先進国の中で飛び抜けて大きいが、金利が低いために、何とかファイナンスできている。日本国債の金利が低い理由の一つは、国内の貯蓄で賄えていることだが、このまま財政赤字が膨らむと海外から借りなければならなくなる。ファイナンスが困難になれば、大幅な歳出カット、社会保障の劇...

 主要先進国で唯一、デフレに陥っている日本。もう10年以上、抜け出せないままだ。物価が下がるだけでなく、経済全体が縮み志向となり、賃金・雇用も低迷が続く。どうしたらこの「迷宮」からはい出し、不景気風を吹っ飛ばせるのか。「大逆転」の処方箋を探る。 お求めはこちら(Amazon)


第10回 上野泰也・みずほ証券チーフマーケットエコノミスト--需要下げ止まりの起爆剤、 「滞在人口増加策」を急げ

 日銀短観の業種別計数を見ていると、消費関連3業種である小売り、対個人サービス、宿泊・飲食サービスはリーマンショックの前から大幅な供給超過だった。経済のメカニズムに従えば、必ず価格が下がる。実物経済の需給バランスにデフレの原因がある。生産年齢人口の減少、少子高齢化といった人口動態の変化により国内の消費市場は縮小し、地盤沈下のように需要は落ちていく。一方、供...


第9回 ラグラム・ラジャン・シカゴ大学教授--潜新興国との成長格差が新たな危機の火種に

  ラグラム・ラジャン氏は国際通貨基金のチーフエコノミストだった2005年の時点で、08年の金融危機の発生を予言し、その原因まで詳細に分析していた。今、世界で最も注目される経済学者の一人である。昨年の新著『フォールト・ラインズ(断層)』でも、今回の危機について深く分析しつつ、過剰消費をやめられない米国と、過剰貯蓄を続ける日本や新興国のインバランス(不均衡)を是正しないかぎり...

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第8回 岩本康志・東京大学大学院経済学研究科教授--潜在成長率の低下が問題、規制緩和で民間活性化を

  日本経済の停滞の原因は、循環的な問題と構造的な問題の両方があり、それが相まって低成長が続いている。循環的な問題についていえば、リーマンショック後、輸出が急激に落ち込み、生産が低下している。回復方向にあるが、需給ギャップはまだ相当な幅で存在している。ただ、欧米は金融危機に直面しているが、日本の金融システムは傷んでいない。輸出の...


第7回 池尾和人・慶應義塾大学経済学部教授--国際分業の利益実現へ、産業構造の転換が必要

  日本経済の長期にわたる低迷の原因は、大きくは二つあると思う。一つは少子高齢化が進んでいるという人口動態の問題であり、もう一つは1990年代以降の国際環境の変化に適合できないまま、20年も経っているということ。90年代というと、日本ではバブル崩壊を語りがちだが、それは内向きの議論。その前に、冷戦構造の崩壊があることを忘れてはいけない...


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第6回 伊藤元重・東京大学大学院経済学研究科教授--数年以内に危機のおそれ、構造改革の先送りは限界に

  日本のバブルが崩壊した1992年ぐらいから需給ギャップが生じ、20年近く需要不足の状態だ。これが物価下落につながっている。循環的な要因とか、マクロ政策の問題というよりは、構造的な要因のほうが大きいだろう。したがって、解決策としても、ある程度痛みを伴う構造改革を受け入れなければならない。構造的な要因とは、まず、人口減少と...


第5回 藻谷浩介・日本政策投資銀行参事役--人口動態で需要が減少、民間が工夫するしかない

  北海道から沖縄まであらゆる地域で、大企業から零細企業まで回って話を聞き、データを全部見ていくと、構造がきれいに見えてくる。どういう構造かというと、日本では10年にわたって、特定の業界で供給過剰による値崩れというミクロ的な現象が続いているということ。その結果、企業は人件費を削り、さらに内需が縮小していく。マクロ経済学に言う物価が一律に下がる貨幣現象としてのデフレ...


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第4回 野口悠紀雄・早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授--産業構造の改革が必要、金融緩和はやめるべき

  日本経済は長期的に停滞している。その中で消費者物価水準の低下と給与の減少は、1990年代後半から続いている。原因は二つある。第一に、新興国の工業化、特に中国の工業化。それまで日本の製造業の作っていた製品と基本的には同じものを、新興国の企業が安い賃金を使って安いコストで作れるようになった。第二に、IT(情報通信技術)の革命。これによって計算、通信...


第3回 岩田一政・日本経済研究センター理事長・元日本銀行副総裁--金融緩和政策の拡大と、TPPなど成長戦略を

 日銀は10月初めに包括的金融緩和政策を発表したが、政策金利をゼロ%まで許容するとともに、「中長期の物価安定の理解」について、より明確化した。従来は0~2%(の物価上昇率目標)だったのを、少なくとも1%の物価上昇率が必要ということを日銀として実質的に認めたということだ。これは、03年に量的緩和の3条件を議論したときに私が主張していたことが採用されたものとして評価している...


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第2回 伊藤隆敏・東京大学大学院経済学研究科教授--金融政策、財政は手遅れ、FTA進め構造改革急げ

 日本経済の停滞の原因はたくさんありすぎるが、まず、需要不足であること。消費が弱く投資も弱い。財政も弱い。輸出頼みで円高になれば、これも弱くなる。需要不足が物価の下落につながり、失業率の上昇や賃金カットにつながっている。それでさらにデフレが進む。マイルドではあるが、こうしたデフレスパイラルが起きていると思う。長期的な構造としての人口の減少と高齢化がしだいに大きな影響を持つようになっている...


第1回 岩田規久男・学習院大学経済学部教授--4%のインフレ目標でデフレ脱却の姿勢示せ

 まず、なぜ、デフレが長期化しているかということだが、デフレ予想が定着しているからデフレになるという、トートロジーのような構造に陥ってしまっている。人々がデフレになるという予想を持って動くことが、デフレを維持してしまう。それを打破するには、日本銀行がデフレ脱却を目指す姿勢をハッキリと示すことが必要で、最も望ましいのが、インフレ目標を導入し、マネタリーベース(以下MB)である中央銀行の当座預金と現金を増加させる政策を行うことだ...


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