キリン持ち株会社で社長交代、磯崎氏兼務へ 国内事業の立て直しが急務

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12月22日、キリンHDが社長交代を発表。磯崎キリンビール社長が就任する。写真は7月16日の記者会見で撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 22日 ロイター] - キリンホールディングス<2503.T>は22日、キリンビールやキリンの社長を務めている磯崎功典氏(61)が社長に就任する人事を発表した。国内の酒類と飲料事業を統括する中間持ち株会社のキリンの社長も兼務し、国内総合飲料事業の早期再生やブラジル事業の立て直しを担う。2015年3月末の株主総会・取締役会を経て正式に決定する。

三宅占二社長(66)は、代表権のない取締役会長に就任する。

また、キリンビール社長には、15年1月1日付でキリンビールマーケティング社長の布施孝之氏(54)が就任する。布施氏は、キリンビールとキリンビールマーケティングの社長を兼務する。

キリン復活、今後数年の取り組みがカギ

磯崎氏は会見で「キリングループは重要な局面を迎えている。キリンが復活できるかは今後数年の取り組みにかかっている」と述べ、危機感を示した。最優先課題として、国内ビール事業の復活を挙げたほか、海外事業では、ブラジル事業の立て直しを行う。

キリンHDは、国内ビール業界でのシェアを落とすなど、苦戦が続いている。2014年1―9月期もアサヒグループホールディングス <2502.T>が過去最高の連結営業利益を記録した一方で、キリンHDは24%の営業減益となった。

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