NTT社長、「ドコモにいろいろ言いたくなる」 稼ぎ頭が変調、どうする巨人NTT(上)
――ドコモが6月に投入した新料金プランの評価は?
成熟した市場における戦略として評価していた。つまり、短期で他社に乗り換えるユーザーではなく、継続的に使っていただけるユーザーを大切にするプランで戦うということだ。これは私の思いでもあった。販促コストをかけてユーザーを獲得する従来型の競争において、ドコモが負け組だったのは事実だ。
そのまま競争していたのではユーザーは増えないし、次のチャンスもなかった。そこで、新料金プランや光コラボを導入して、まったく別のステージの競争にシフトすることにした。そうするしかない、というのがドコモの実情だった。
新しい料金プランは想定以上にユーザーに喜んでいただいた。あっという間に加入数が増えて驚いた。音声通話の値下げの影響があるため、収益面は厳しいが、これは「これからもずっとドコモを使っていく」と意思表示していただいたことに等しい。
今年度の収益低下はマネジメントの責任だが、新料金プランは始めてまだ半年、光コラボもまだスタートしていない。新しい競争のステージに移行するためにはやむを得ない過程だったと思っている。
ハンデがあるという言い訳はできない
――これまで、鵜浦社長はドコモの経営に積極的な発言を避けてきたが、今回は11月の中間決算会見などでもかなり強い口調で言及した。
ドコモにしっかりしてもらわないかんという思いですよ。光コラボでは、ドコモがグループの顔になるわけだ。当然、NTTコミュニケーションズもやるが、コンシューマ向けの顔はドコモだ。期待は大きく、責任が重いことも知ってもらいたい。
セット割引ばかりが注目されているが、それだけではみじめだ。割引はワンセットにすぎず、新しいサービスを実現していこうというものだ。
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